...またこういう見方をする事がこの付け句の「鑑賞」の上に有利だというのでも毛頭ないのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...それでいい気でいる訳じゃ毛頭ないんだが……」傍(そば)で...
徳永直 「冬枯れ」
...何れにしても自分はまだ死に直面しているという気分は毛頭ないけれども...
中里介山 「生前身後の事」
...というのでは毛頭ない...
中島敦 「光と風と夢」
...その昔本国にあって時めきし時代より天涯(てんがい)万里孤城落日資金窮乏の今日に至るまで人の乗るのを見た事はあるが自分が乗って見たおぼえは毛頭ない...
夏目漱石 「自転車日記」
...しかし天下の大盗と言われたお狩場の四郎はこのまま老い朽ちる気は毛頭ない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕はこの職業をやめる気は毛頭ない...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...妾のこの大それた行為を弁解する気は毛頭ないのですが...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...私とおんなじく別れるなどゝいふ意志が毛頭ないことを...
水野仙子 「脱殼」
...当時スツムプ教授これを実地精査した報告の大要はこの馬を「考える馬」と呼ぶは言実に過ぎたりで考思の力は毛頭ないが観察力は人も及ばぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...そういうものを指しているのでは毛頭ないのであります...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
...それを怠っているのでは毛頭ない...
吉川英治 「新書太閤記」
...そんな考えでは毛頭ないのです...
吉川英治 「親鸞」
...お寺や祭壇を否定する気は毛頭ない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...あかの他人の柘植(つげ)三之丞へ怨み顔する理由は毛頭ないので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...誇る気もちなどは毛頭ないが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...子どもと対等になる気など毛頭ない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...武蔵はそれをつつむ気持も毛頭ない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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