...口を酸(す)くして何と説得しても「(そ)ンな考は毛頭ない...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...わたしの門に「入るべからず」と書きつける気持は毛頭ないのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかし先生にその責任をもって行くわけでは毛頭ない...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...何れにしても自分はまだ死に直面しているという気分は毛頭ないけれども...
中里介山 「生前身後の事」
...私は近時の或人のように理想は要(い)らないとか理想は役に立たないとか主張する考は毛頭ないのです...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...その点について奥さんの御尽力を仰ぐ気は毛頭ないんだから...
夏目漱石 「明暗」
...併(しか)し天下の大盜と言はれたお狩場の四郎は此儘老朽(おいくち)る氣は毛頭ない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この家を出て行く氣などは毛頭ないばかりでなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妾のこの大それた行為を弁解する気は毛頭ないのですが...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...しかしながら私は、種々なる国がしばしば同じ時期に穀物が豊富であったり不足したりするという事情は、価格の安定という可能性を妨げるに違いないにかかわらず、穀物条令の廃止または改訂に対する決定的反対理由であると云おうというつもりは、毛頭ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...手入れの心配は毛頭ないので...
夢野久作 「名娼満月」
...不浄役人に陣を以て待たれる理由は毛頭ない...
吉川英治 「江戸三国志」
...一緒に逃げて行くなどという思案は毛頭ない」「相良さん...
吉川英治 「江戸三国志」
...素直な考えは毛頭ない...
吉川英治 「江戸三国志」
...お寺や祭壇を否定する気は毛頭ない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...あかの他人の柘植(つげ)三之丞へ怨み顔する理由は毛頭ないので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...元よりそんな者を探すつもりは毛頭ないので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...子どもと対等になる気など毛頭ない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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