...佐渡守様もあのように、仰せられますからは、残念ながら、そうなさるよりほかはございますまい...
芥川龍之介 「忠義」
...しかし今夜は残念ながら...
芥川龍之介 「報恩記」
...かくて日本のトーキーがつまらないということは現在のところでは残念ながら一般的事実としてこれを認めなければなるまい...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...残念ながら当日は面会の許可が下りなかった...
上田広 「指導物語」
...二度の戦争は残念ながら日本の国力が許さない...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...課長以下は、すぐさま手あつい介抱を加えたが、残念ながら、もうだめであった...
海野十三 「火星兵団」
...ですから、残念ながら、ぼくの死体隠匿術を詳しくお話しすることはできませんが、どこにでもあるものを使うのです...
江戸川乱歩 「影男」
...今年の文官試験にも残念ながら落第してしまった...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...残念ながらロバート・ファーガソン氏とはまともに取り合えそうもない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...お豊、おいで、わたしはお前を憎めない」「おやおや、たいそう甘いんですね、ですが、その通り、あの人なんぞは本当に哀れむべき人で、憎むべき人ではありませんよ」「よくおっしゃって下さいました、お豊は憎い女じゃありませんね」「憎いものですか、あなたのために死んで上げたのも嘘じゃないのです、一人は死に、一人は助かったのも当人の了見じゃありません、運命のいたずらというものです」「そうかも知れません、人間の力ではどうにもならない――まして、あの気の弱いお豊さんの力などで、この運命の大きな力というものがどうなるものですか、お豊を憎むことは、やめましょう」「それがよろしいです、あの人は憎める人ではありません、憎むとすれば、憎んでも憎み切れない人が、まだほかにいくらもあるはずです」「誰を憎んだらいいでしょうね」「まず運命のいたずらを憎みなさい」「憎みます」「その次には、大和の国の三輪の大明神のいたずらを憎みなさい」「え」「三輪の大明神の神杉が、お豊さんをあやまりました」「滅相な、神様を恨むと罰(ばち)が当ります」「それでは机竜之助を憎んでおやりなさい」「憎みます、憎んでも憎み足りないと思いますが、残念ながら、今のところは歯が立たないのです」「植田丹後守を憎んでおやりなさい」「憎みます」「薬屋源太郎を憎んでおやりなさい」「憎みます」「みそぎの滝の行者を憎んでおやりなさい」「憎みます」「竜神八所の人を憎んでおやりなさい」「憎みます、一人残らず憎みます、まして、あの藍玉屋(あいだまや)の金蔵という奴、室町屋という温泉宿を開いておりましたあいつを最も憎んでやりたい、あいつが、お豊をいいように致しました」「いいえ、あの男も、それほど憎むべき男じゃないのです、かえって哀れむべき男なのです、最も同情すべき好人物なのですよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...三平連(づれ)が吾輩を吾輩相当に評価してくれんのは残念ながら致し方がないとして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...わたしはただこのクラムという泣きどころをもっているだけなのよ」「残念ながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...残念ながら、我々の行動に触発された...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...残念ながら……諸君をしぼり取ろうとしている人は...
三好十郎 「その人を知らず」
...今でも或る意味でそうです、残念ながら...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...残念ながらもう存在せぬのである...
柳田国男 「山の人生」
...残念ながらこれにてお別れ申そう」「いや...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
...「残念ながら、あの大敵と出会っては、われら如きに策はない...
吉川英治 「新書太閤記」
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