...水夫長のような身軽さをもって...
海野十三 「爆薬の花籠」
...マスクの人物は、部屋の真中においてあった小テーブルを、天井の穴の下へ引ずって行き、その上に椅子を二脚積み上げて、足場を作り、非常な身軽さで、それをよじのぼり、格天井のわくへ飛びついた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...二三日の旅に出るほどにも見えない身軽さであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...柿の芽がうつくしい、燕の身軽さよ...
種田山頭火 「其中日記」
...町のはだし小僧のような身軽さで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼の身軽さはまたその強力にもまさっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして青年の身軽さをもってすぐに壁の穴の所へ立った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...軽輩の身軽さとはちがう...
直木三十五 「南国太平記」
...猫のような身軽さで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まるで深谷の身軽さが伝染しでもしたように...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...そこからでもいいわ」「よろしいですか?」「跨(また)ぐなり、おし破るなり」マサキの枝をおしまげて、ものやさしく入ってくるのだろうと思っていたら、意外な身軽さで、ヒョイと垣根を乗りこえた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...稀代の喧嘩巧者で酔へば酔ふほど隼のやうな身軽さになり変るといふのであつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...はじめて武装を解いた身軽さのまゝで...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...小鳥のような身軽さでちゃらちゃらと上って行った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...勇気・体力・経験・身軽さ・美しさ・などの優越が存在することを認める...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...証明を終えた答案から離れたような身軽さで...
横光利一 「旅愁」
...急ぐ用とてない野僧の身軽さ...
吉川英治 「新書太閤記」
...籍は脱(ぬ)けている他人同様な奴の身軽さ...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索