...人が見ていると死ねないものですかねえ...
梅崎春生 「桜島」
...なかなか死ねない...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...草や小供やみんな濡れ・雑草のよろこびの雨にぬれてゆく・死ねない杖の二本があちこち・はたらいてきて水のむ・蘇鉄の芽も昔ながらの家である・自動車が通つてしまへば群とんぼ・むしあつい雨だれの虫がはうてでる・血がほとばしる...
種田山頭火 「行乞記」
...それを果さなければ死んでも死ねないのだ...
種田山頭火 「其中日記」
...人生の矛盾に時々うたれる――死にたくて死ねない人...
種田山頭火 「其中日記」
...三原山の火坑に落ちて死ねない人間のやうだ...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「草木塔」
...死ぬにも死ねないみじめさである...
種田山頭火 「旅日記」
...一人では死ねないのだよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あたりまえに死ねない人は殺されてしまう...
中里介山 「大菩薩峠」
...容易に死ねないものだ」「ヘエ」「お前などは捨てられると死ぬ方さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...貴方は?」「死ねないね……」「さう……...
林芙美子 「浮雲」
...こんなひどい目に逢いながらどうして死ねないのだろうと訝り...
久生十蘭 「新西遊記」
...それは自殺する勇気がなくて死ねない...
北條民雄 「道化芝居」
...『やつぱり死ねないものとみえるね...
水野仙子 「輝ける朝」
...初めに吐いた血を、父は新聞紙で隠しながら、まだ死ねない、いま死んでは困る、いまは困る、と歯をくいしばって叫んだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...私の首を取らぬうちは死ねない筈だ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...しかし死ねない...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索