...残酷な位歴々(ありあり)と...
芥川龍之介 「南京の基督」
...かつ隅から隅まで万遍(まんべん)なく行渡った編輯上の努力の跡が歴々(ありあり)として...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...二葉亭の面目が歴々(ありあり)と最も能く現われていた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...歴々と私の眼に現はれて見えて来るのを禁(とゞ)めることが出来なかつた...
田山録弥 「ある日」
...ひとり遠く旅立つて行つた父親の心が歴々とそこに指さゝれた...
田山花袋 「道綱の母」
...あなたはお出なさらなかつたぢやありませんか』窕子の顏には男に對する勝利の色が歴々と上つて見られた...
田山花袋 「道綱の母」
...然し対話の間に歴々として能くその情景を現してゐる事は...
永井荷風 「町中の月」
...腹黒き計略が歴々(ありあり)と見え透くようでござりまする...
中里介山 「大菩薩峠」
...敵を引張り出そうとする形勢が歴々(ありあり)と見えるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...お歴々の遠乗りの連中が食事の最中と見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...お歴々を取っつかまえて友達扱いにしていることだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...尻の中から寒竹(かんちく)を押し込んだように背骨(せぼね)の節が歴々(ありあり)と出ている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...かく言ひては「雨とふらせて」と照応するためにこの蛇足の語を加へたる痕跡(こんせき)歴々として余り見つともなく候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...ある日私はシカゴの社交界のお歴々が集ったお茶の会に御招待されまして...
三浦環 「お蝶夫人」
...歴々たるものですが...
吉川英治 「新書太閤記」
...はやくも織田の相続者を以てみずから任じているふうが歴々と最近の言動にもあらわれて来ている...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の面にはすでに勝算歴々たる余裕がのぼっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...大目付たちの歴々が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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