...昨夜の事が歴々(まざまざ)と思出された...
石川啄木 「菊池君」
...姿にも歴々(あり/\)とあらはれて見えた...
田山録弥 「ある日」
...さも困ったという風が歴々(ありあり)として顔と態度とに顕(あら)われた...
田山花袋 「蒲団」
...もぎ取られたりした歴々たる形跡のあるのを既に御覧の事とは思いますが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...普通ロンドンの辻四輪はお歴々の箱四輪よりも極めて幅狭である...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...そのうえ歴々と実印まで押してあらんとは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...事實と傳説との間に變化を生じた形跡が歴々と分る...
内藤湖南 「女眞種族の同源傳説」
...叱られた事は今も歴々と記憶している...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...植田丹後守様とて受領(ずりょう)まである歴々の御社家...
中里介山 「大菩薩峠」
...とても表通りのお歴々と同じようなお附合いは致し兼ねまする...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと同時に何者にかいたく踏み荒されて行った跡が歴々であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...歴々として表象に浮び上つて来るのである...
萩原朔太郎 「名前の話」
...御歴々の御名誉を傷(そこ)なうものとか――なぜでござりましょう? わたくしは...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...歴々としてなお閻王(えんおう)の法廷に牽(ひ)かれて照魔鏡の前に立たせられたるに異ならず...
宮崎湖処子 「空屋」
...ひたすら相手のお歴々の御意にかなうことばかり考えている口先上手の方が失敗している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お歴々方を自分のお邸に招待せられてからやがて三...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...引付衆(ひきつけしゅう)などの歴々の顔は欠けまい...
吉川英治 「私本太平記」
...腕前の差は歴々とあらわれた...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??