...檣頭に掲げられた灯が見る/\薄れて...
有島武郎 「潮霧」
...旅順の狂風に檣頭(しやうとう)高く日を射す提督(ていとく)旗...
石川啄木 「詩」
...檣頭横桁の私の棲木(とまりぎ)の下には...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...まあ言わばこの結構な舟を檣頭横桁(クロスツリーズ)から内竜骨(ケルソン)までそっくり...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...少なくも自分の主観の写生帳にはちゃんと青い燈火が檣頭(しょうとう)にかかったように描かれているから仕方がないと思ったのである...
寺田寅彦 「随筆難」
...わしは檣頭(マストヘッド)から汐(しお)を噴(ふ)いている鯨のやつらをちゃんと見たのだから...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...檣頭の旗影また点々として見え来たりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...檣頭(しょうとう)たかく掲げたみ国の旗章さえとんと存じておらんのでございます...
本庄陸男 「石狩川」
...二本マストの檣頭燈と緑と赤のサイド・ランプが星の瞬きのように仄かに見えていた...
牧逸馬 「運命のSOS」
...同日午後六時、船長のジョン・ブルウスという人が、約二十哩の距離に汽船の黒煙らしいものを認めたが、煙突のけむりにしては太く、高く上り過ぎているような気がしたので、一等運転士に向って、おい、あの船は火事じゃないかな、と言ったが、そのうちに暗くなると、其の黒煙の見えた方に当って、今度は、檣頭灯が二つと、赤い船尾の側灯とが眼に這入った...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...寛衣をはためかせた檣頭手としてだったいまわたしらは静かな組織の微風に胸をおしつけ瞬間の静寂に...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...またも火の玉が檣頭に現れた...
武者金吉 「地震なまず」
...美しい一艘の官船が檣頭(しょうとう)に許都(きょと)政府の旗をかかげて...
吉川英治 「三国志」
...合図の旗を檣頭(しょうとう)にかかげた...
吉川英治 「三国志」
...降参船にはことごとく檣頭(しょうとう)に青龍の牙旗を立つ...
吉川英治 「三国志」
...先頭を切ッて哨戒(しょうかい)して行く串崎船の檣頭(しょうとう)に...
吉川英治 「私本太平記」
...中の一檣頭(しょうとう)に燦々(さんさん)とかがやいている...
吉川英治 「私本太平記」
...その船列中の本船の一檣頭(しょうとう)を...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索