...路(みち)の傍(かたはら)の菩提樹下(ぼだいじゆか)に誘惑(いうわく)に負(ま)けた事(こと)も知(し)つてゐる...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「浮浪学生の話」
...卷頭の『公孫樹下に立ちて』は三十四年十月...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...菩提樹下(ぼだいじゅか)の静観によって...
高神覚昇 「般若心経講義」
...その樹下を過る度にわたしは何とも知れぬ暗愁を禁じ得ないのである...
永井荷風 「十年振」
...坊主小屋は樹下に眠り...
中里介山 「大菩薩峠」
...一所不住(いっしょふじゅう)の沙門(しゃもん)雲水行脚(うんすいあんぎゃ)の衲僧(のうそう)は必ず樹下石上を宿(やど)とすとある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...夜において光る柳の樹下に...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...あるいは平地の樹下の場処に限られていて少し高い山地から奥山...
牧野富太郎 「植物記」
...国王これを聞いて召し出し毎々(つねづね)この国を荒らし廻る二鬼を平らげしめるに縫工恐々(こわごわ)往って見ると二鬼樹下に眠り居る...
南方熊楠 「十二支考」
...眼疾き若猴が漿果多き木を見付け貪(むさぼ)り食うを見るや否や、上猴どもわれ一と駈け付けてこれを争う、所へ大猿来り、あるいは打ちあるいは毛を引き、脱隊者をばあるいは尻を咬(か)みあるいは尾を執って引き戻しおし入れ振り舞わす、かくて暫時の間に混雑を整理し、自ら樹下に坐し、静かに漿果を味わう...
南方熊楠 「十二支考」
...銭百緡(さし)を以て樹下に臥して失うた者あり...
南方熊楠 「十二支考」
...菩提樹下と訳するときは...
森鴎外 「舞姫」
...樹下石上に露宿しながら伝へたる寂滅の大道も...
山路愛山 「明治文学史」
...樹下がまっ暗になるほど密に茂ってい...
山本周五郎 「山彦乙女」
...後に考へられたやうな樹下石上の旅行でなかつたことは確である...
吉川英治 「折々の記」
...未熟かっ」「されば――あなたは役(えん)の優婆塞(うばそく)が流れを汲む山伏ではないか」「そうだ」「樹下石上(じゅげせきじょう)はおろかなこと...
吉川英治 「親鸞」
...「森様――」とまた、樹上から樹下へ、物見の山番が呼びかけた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...正倉院樹下美人図に見られるような...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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