...啓吉はさほど楽々とは誘惑の外に出られなかつたかも知れない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...自分もその楡の根がたへ楽々と腰を下すと...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...やがて楽々と左右に開かれた...
海野十三 「地球盗難」
...何十貫もあるモートルが木箱かなんぞのように楽々ととんできた...
海野十三 「地球を狙う者」
...肩の荷を下したように楽々した」「そうでしょう? 今日の弁論...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...極楽々々!蚊帳の中を這ひまはる油虫を叩き殺した...
種田山頭火 「一草庵日記」
...家中どこにゐても楽々と手を伸し...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...彼は楽々とやってのけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...だから廿分間で素人にも楽々と通読の出来る論文を書いた博士でも博士その名前が迷信の的となり得るに充分である...
中里介山 「山道」
...二人は不思議にも楽々と丘の上へあがることが出来ました...
野口雨情 「仲のわるい姉妹」
...楽々と千両箱を取出せるほどの大きな口を開けさせてしまったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...楽々する時が来るんだとは思ふンだけど……」二人は...
林芙美子 「浮雲」
...いかにも楽々と大作を次から次へと発表してゆくエネルギーにおいて私たちを驚嘆させるが...
平林初之輔 「ヴアン・ダインの作風」
...楽々と大きな富を慾の熊手で掻き込んで暮しているような相手にしか...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...闇太郎の尾行は、楽々だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何と息も体の工合も楽々となりましたろう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしはこれから楽々と無我の眠りに遊べるが...
吉川英治 「親鸞」
...彼ぐらい楽々とマストに登って帆をあやつることの出来る水夫はなかった...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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