...雨を伴う寒気や空腹が極度にこたえ...
石川欣一 「山を思う」
...彼の貧困は云ふ迄もなくその極度にありき...
石川啄木 「閑天地」
...なるべく小さい声でしろ」カモシカ中尉は、極度に、注意ぶかく、部下をたしなめた...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...そして極度に経費の節減を図っていられる...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...俳句の詩形が極度に短くなったために...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...周囲の思想のわずかな気圧にも極度に敏感なジョルジュは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いとうべき事情を極度に聞きただすのは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...旅行というものを極度に忌避(きひ)する一念がこうまで昂上してみれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...「しかし物も極度に達しますと偉観には相違ございませんが何となく怖(おそろ)しくて近づき難いものであります...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...極度に掛り合いを怖れたその当時の群衆は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わずかばかりのいわゆる社会政策費さえの削減等々によって極度に生活水準を引き下げられ...
野呂栄太郎 「十月革命と婦人の解放」
...字義を推して其極度に至れば...
福沢諭吉 「帝室論」
...極度に視張られて血走つてゐた...
牧野信一 「鱗雲」
...幅のひろい水によって大陸からへだてられ、尊大な気分によって僚友たちからへだてられたまま、かれは、極度に分離した、連絡のない姿となって、髪をひらめかせながら、ずっと向うの海のなかを、風のなかを、きりのごとく無際限なものの前をそぞろ歩いていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼等の職業を極度に攻撃したものが些(すくな)くなかった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...もしくは非科学的に出来ていて(芸術的には極度に厳密である...
夢野久作 「能とは何か」
...その時の私は創作に夢中になってアタマが極度に疲れていたせいであったろう...
夢野久作 「眼を開く」
...彼の戦書を一読したせつなから極度に昂奮して危篤におちいり...
吉川英治 「三国志」
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