...すべての色彩が極度に誇張されてその感覚に触れて来た...
有島武郎 「或る女」
...極度にひんしゅくせしめたと同時に...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...身のたけ六尺に近く極度に痩(や)せて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...人為の極度にも、何かしら神意が舞い下るような気がしないか...
太宰治 「春の盗賊」
...ある面では極度に淡い...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「もう駄目(だめ)だ!」彼は極度に興奮していたから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肉体と肉体との接触などを桃代は極度に蔑視したのでもあろうか...
豊島与志雄 「白木蓮」
...私は先生の御不快なお思いを極度に恐れます...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...彼の神経を極度に疲労させた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...極度に自分に冷たくなることだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...事の処理が極度に速やかになされなければならないときには...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その中でもとりわけこの称念寺の黄楊垣ほど、少年の日の、私の心をば、極度に恐れ、戦かしたものはあるまい...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...幅のひろい水によって大陸からへだてられ、尊大な気分によって僚友たちからへだてられたまま、かれは、極度に分離した、連絡のない姿となって、髪をひらめかせながら、ずっと向うの海のなかを、風のなかを、きりのごとく無際限なものの前をそぞろ歩いていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...極度にまで人心を堕落さした事は実に非常なものであった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...極度に気の弱い性格を持っている彼が...
夢野久作 「木魂」
...崇拝心とかいうものを極度に冷眼視し...
夢野久作 「眼を開く」
...精神の単純化の極度に行われた人間の間にあっては...
横光利一 「静安寺の碑文」
...洛内の食糧は極度に枯渇(こかつ)してきたのである...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索