...時間を極度に切り詰めて最も有効に使わなければならぬ映画作者がどこに無意味な偶然を許容する余裕を持ち得るだろう...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...二人の歩調は極度に緩(ゆるや)かになった...
海野十三 「千早館の迷路」
...ほめてくれた人の前では極度に矮小(わいしょう)になる...
太宰治 「自作を語る」
...オフィリヤの失態に極度に恐縮してみたり...
太宰治 「新ハムレット」
...極度に單純な技術及び經濟能力で支那人と競爭さしたならば...
橘樸 「支那を識るの途」
...二十一日の早朝に中心が室戸岬(むろとざき)附近に上陸する頃には颱風として可能な発達の極度に近いと思わるる深度に達して室戸岬測候所の観測簿に六八四・〇ミリという今まで知られた最低の海面気圧の記録を残した...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...今やその極度に達し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...単に日本のこの極度に対立拮抗した現実から...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...いわゆる還元的感化とはこの一致の極度において始めて起る現象であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...「しかし物も極度に達しますと偉観には相違ございませんが何となく怖(おそろ)しくて近づき難いものであります...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あの美的観念の極度に強い小説家は...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...彼は極度に疲れて我が家へ立ち帰った...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...極度に緊張して夫々の位置から位置へ移動することを繰り返した...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...だから紛糾と緊張の極度に達した「わたしゃ」という詞の次には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...可愛がってくれていた祖父が獄舎につながれるようなことになってから極度に落魄して...
宮本百合子 「兄と弟」
...極度に人懐こい、もの恋しげな心を不断に有つてゐた私は、また一面に於ては烈しい一人ぽつちが好であつた...
室生犀星 「抒情小曲集」
...極度に気の弱い性格を持っている彼が...
夢野久作 「木魂」
...極度に繁栄した土地には...
横光利一 「琵琶湖」
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