...親戚(しんせき)の家にあった為永春水(ためながしゅんすい)の「春色梅暦春告鳥(しゅんしょくうめごよみはるつげどり)」という危険な書物の一部を...
寺田寅彦 「科学と文学」
...梅暦(うめごよみ)や日本訳のマウパッサン短篇集(たんぺんしゅう)が入って居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...為永春水(ためながしゅんすい)の小説『梅暦(うめごよみ)』の続篇たる『辰巳(たつみ)の園(その)』以下『梅見船(うめみのふね)』に至る幾十冊の挿絵は国直の描く処にして余は春水の述作と併(あわ)せて深くこの挿絵を愛す...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この頃(ごろ)に愛読した為永春水(ためながしゅんすい)の『梅暦(うめごよみ)』を思出した...
永井荷風 「すみだ川」
...教科書の間に隠した『梅暦(うめごよみ)』や小三(こさん)金五郎(きんごろう)の叙景文をば目(ま)の当(あた)りに見る川筋の実景に対照させて喜んだ事も度々であった...
永井荷風 「夏の町」
...これの知り初めが即ち此春色梅暦(しゅんしょくうめごよみ)で...
二葉亭四迷 「平凡」
...次の日も「梅暦」で夜も日も明けないらしかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...師匠が夫婦して夢中で読んでいた「梅暦」をようやく手に入れて貪るように読み耽っていた圓朝はめっきり大人びて憂いを帯びてきた目を上げて...
正岡容 「小説 圓朝」
...偶々「梅暦」を発見し...
正岡容 「吉原百人斬」
...十一二歳の時分に「梅暦」を讀んだくらゐだつたから...
正宗白鳥 「見て過ぎた女」
...梅暦(うめごよみ)の千藤(ちとう)である...
森鴎外 「細木香以」
...梅の唇(くちびる)梅暦は...
吉川英治 「梅ちらほら」
...作爲といへば爲永春水(ためながしゆんすゐ)の梅暦(うめごよみ)にも...
吉川英治 「折々の記」
...やはり春水の梅暦の作爲には到底及ばない...
吉川英治 「折々の記」
...梅暦(うめごよみ)の挿絵(さしえ)で見るような萩(はぎ)の籬(まがき)で一軒家...
吉川英治 「松のや露八」
...「梅暦」読み初めし頃まもなく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...フセ字なしの“春色梅暦(しゅんしょくうめごよみ)”をぼくは十二...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...誰にも内緒で「梅暦」や近松もの西鶴ものなどは読んでいたし...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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