...却古風でやすな」と北湖先生は御自分の頭に「梅暦」や「娘節用」を置いて十風夫婦をも頻りに古風がられる...
高濱虚子 「俳諧師」
...あれは『梅暦』を訳したものか何うか知らないが...
田山録弥 「西鶴小論」
...春水の『梅暦』でもさうだ...
田山録弥 「小説新論」
...親戚(しんせき)の家にあった為永春水(ためながしゅんすい)の「春色梅暦春告鳥(しゅんしょくうめごよみはるつげどり)」という危険な書物の一部を...
寺田寅彦 「科学と文学」
...梅暦(うめごよみ)や日本訳のマウパッサン短篇集(たんぺんしゅう)が入って居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...同じ江戸風と申しても薗八一中節(そのはちいっちゅうぶし)なぞやるには『梅暦(うめごよみ)』の挿絵に見るものよりは少し古風に行きたく春信(はるのぶ)の絵本にあるやうな趣ふさはしきやに存ぜられ候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...為永春水(ためながしゅんすい)が『梅暦(うめごよみ)』を作りし時の齢を考ふるにまた相似たり...
永井荷風 「一夕」
...それにつきて思出し候は菊池三溪も亦梅暦を愛讀致され候ものゝ如く...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...此(こ)の頃(ころ)に愛読した為永春水(ためながしゆんすゐ)の「梅暦(うめごよみ)」を思出(おもひだ)した...
永井荷風 「すみだ川」
...この頃(ごろ)に愛読した為永春水(ためながしゅんすい)の『梅暦(うめごよみ)』を思出した...
永井荷風 「すみだ川」
...落葉 薄田泣菫著 照葉狂言 泉鏡花著今戸心中 広津柳浪著 三人妻 尾崎紅葉著一葉全集 樋口一葉著 柳橋新誌 成島柳北著梅暦 為永春水著 湊の花 為永春水著即興詩人 森鴎外著 四方のあか 蜀山人著うづら衣 横井也有著 霜夜鐘十時辻占 黙阿弥著其他深く考へず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...偶々「梅暦」を発見し...
正岡容 「吉原百人斬」
...当時『梅暦』を愛せし余波は俳句に及びて...
正岡子規 「俳句の初歩」
...十一二歳の時分に「梅暦」を讀んだくらゐだつたから...
正宗白鳥 「見て過ぎた女」
...自分が梅暦(うめごよみ)の丹治郎のようであって...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...梅暦(うめごよみ)の千藤(ちとう)である...
森鴎外 「細木香以」
...やはり春水の梅暦の作爲には到底及ばない...
吉川英治 「折々の記」
...梅暦は、ついに父に見つかって、風呂の焚き口へ抛(ほう)り込まれ、眼の前でタキツケにされてしまった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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