...何よりも先づ僕の缺點を根柢から認識して呉れることである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...二葉亭の思想を豊かにし根柢を固くしたのはモーズレーの著述であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...そうでなくっても根柢からこの短い詩の研究に深い注意を払っていたのが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...四イデオロギーの社会学として、少くとも吾々は一応、以上のようなジャーナリズム=アカデミズムの対立と連関とを指摘出来たが、元々この「社会学」は、それ自身だけで独立な根拠を持てるのではなくて、その根柢が、かのイデオロギーの論理学に、何かの仕方で結び付かなければならない筈であった――前を見よ...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...実験の概念を根柢的に広範に理解せねばならぬ理由があった...
戸坂潤 「科学論」
...ファシズムは一般的に云えば歴史的社会的存在の根柢としての物質的な生産諸関係の把握――それが経済理論だ――から問題を始めることが出来ずに...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...併しこの区別には一定の歴史的乃至階級的な根柢があったのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...どれ程哲学的言辞を弄しても根柢的な意味での「哲学」を持つことは出来ない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...この故にその深き根柢には...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...他者がそれの隱れたる深みを自ら啓示することによつて主體も根柢より革まり...
波多野精一 「時と永遠」
...何物か欲求されたところのものを生産しようとする実践的態度のうちにその根柢をもっている...
三木清 「科学批判の課題」
...歴史的研究の目的を何等かの法則でなく類型的なもの或は個性的なものの認識におく思想の根柢には...
三木清 「歴史哲學」
...しかも我々はそれらの問題に關する見解がその根柢に於て人間學によつて規定されてゐるのを見出す...
三木清 「歴史哲學」
...特殊的には史觀によつてその根柢に於て規定される關係を通じてであると云はれることが出來る...
三木清 「歴史哲學」
...ために内寵多しとあるは作事ながら多少の根柢はあるなるべし...
南方熊楠 「十二支考」
...生産経済計画(プロフィンプラン)が根柢となって動いている...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...早くも根柢から土崩瓦解(どほうがかい)し初めたように感じた...
夢野久作 「暗黒公使」
...根柢(こんてい)もなく取越し苦労をしているのではない」「どうして急にそんなことを考えだしたのか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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