...そのイの一番に大切な信心の木履の音もしない享楽の街の東雲(しののめ)...
安西冬衛 「大阪の朝」
...東雲(しののめ)の頃の極寒に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...その東雲御覧を、今やこれ午後二時...
泉鏡花 「縁結び」
...東雲館にやどりぬ...
大町桂月 「妙義山の五日」
...その人は高村東雲(たかむらとううん)という方(かた)だが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...高村東雲は如何(いかが)でございましょう」という...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...東雲師が仏の能(よ)く出来るのへ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私の師匠東雲師の家は諏訪町にあることとて...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...わたしの東雲(とううん)の雲の字を下に附けて光雲としたがよろしかろう...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その夜のお客は、師匠東雲先生、お若の養母おきせさん、仲人の高橋定次郎氏、私の兄の家内に、両親、我々両人、その他一、二名と覚えております...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その後、幾日かを経て、三枝未亡人はまた東雲師宅へ参られ、申すには、東雲さん、今日は妙なことをちょっとお願いしたいので参りましたが、実はこれを貴君(あなた)に始末して頂こうと思って持って参じましたといって風呂敷包(ふろしきづつ)みを解かれると、中に絹の服紗(ふくさ)に包んだものが米ならば一升五合もあろうかと思うほどの嵩(かさ)になっている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そんな事で宥(なだ)められる『東雲(しのゝめ)』でなかつたのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...記憶はほの白む汽車の窓にわびしい東雲をながめるやうで過ぎさる生活の景色のはてをほのかに消えてゆく月のやうだ...
萩原朔太郎 「記憶」
...はや東雲(しののめ)あくる楢の林に...
萩原朔太郎 「決鬪」
...わる止めせずともと東雲(しののめ)の室(へや)で二上り新内を唄(うた)ッたのも...
広津柳浪 「今戸心中」
...この答案としての自分の行く手に薄白い東雲(しののめ)の空のいろを感じた...
正岡容 「小説 圓朝」
...程なく私は當時東雲堂の若主人西村小徑(いまの陽吉)君と一緒に雜誌『創作』を發行することになり...
若山牧水 「樹木とその葉」
...其處で周章(うろた)へて歌を纒(まと)めて東雲堂へ持ち込み...
若山牧水 「樹木とその葉」
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