...自分の技倆(ぎりょう)の未熟さはさておき...
田中英光 「オリンポスの果実」
...「ド・レストー伯爵が私の未熟さを大目に見てくれたことに気づいたんです...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「芝居」の神田の未熟さがつく/″\いやんなった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...本質的な未熟さとしてあるのは...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」
...「一つの芽生」に暗示されている環境そのものから来ている無力と未熟さによって...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」
...プロレタリア文学の戦線拡大に対する政治的態度の未熟さと...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...未熟さをむき出しに心情的に行為したことについて...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...そこにはどういう日本の女の生活的な未熟さが語られているのであろう...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...眺めて感じる親しい未熟さ(技術上の)が何だか却って私を自分の仕事に努力させるような面白さがあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...このお手紙で云われている必然的未熟さの征服のことは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...未熟さであったもの(歴史性において)はそのまま低さとして在るなりに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...若くて書きはじめた者は、自身の未熟さ、しぶさ、すっぱさみんなかくもののうちに露出しつつ風浪のなかで、育つものなら育って来るから、一つの完成の線に止っていられなくてその点ではなかなか荒くのびて来ます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この点で化学は未熟さを匿(かく)すことは出来ません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...人間としての未熟さを忌憚(きたん)なく出している...
吉川英治 「新書太閤記」
...この苦(にが)い自分の未熟さが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...兵法の大乗的な見地から観れば、これは明らかに武蔵の敗(やぶ)れであり、武蔵の未熟さを、見事にお杉婆の信仰心と切っ先が、暴露して見せたものといって差しつかえなかろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の未熟さを、ここにも見出して、彼は大人の前に小さく羞恥(はにか)んでしまう一箇の未成年者でしかなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その道の遠さ、未熟さが、自分には、余りに分りすぎているので、時折の迷いと、苦悶とが、烈しく襲ってくるのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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