...日本は未だ世界に於てそれだけの地歩を占めていない...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...どちらも未だ出版にならぬのか...
大杉栄 「獄中消息」
...未だ十和田湖を見たるものと云ふべからざる也...
大町桂月 「十和田湖」
...うんと苦しむがいゝさ」と蓬亭は底力のある聲で十風に言つてそれから三藏の方を振向き「五十嵐はこれでも未だ自分で苦しむだけの勇氣があるが...
高濱虚子 「俳諧師」
...世界の誰の作品の中にも未だはっきり具現せられて居りません...
太宰治 「風の便り」
...未だ眼の鋭くない吾々初學者に取つては恐らく此れ程いゝ材料はあるまい...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...未だまだ大阪特有の品で...
直木三十五 「大阪を歩く」
...これは未だ僕がその筋に建議した訳ではないが...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...未だかつて死体があがったためしがないという深い吸込孔のある湖水がいくつかある...
久生十蘭 「肌色の月」
...ゆえに未だ文明の域に至らず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...これじゃ未だ未だ途中だ...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...声は未だ治らない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...七郎には未だこんなことは限りもなく数へられた...
牧野信一 「月下のマラソン」
...未だ望みを持ちながら切りに待つた...
牧野信一 「その日のこと〔『少年』〕」
...未だ互ひにムツとして頑固に反ツ方を向いてゐた...
牧野信一 「毒気」
...未だ如月の夢深い曙の波を蹴立てゝ...
牧野信一 「緑の軍港」
...「未だ帰りませんで……...
眞山青果 「茗荷畠」
...文部省でしきりに云つてゐる日本の標準語にさへ未だなつてゐないのである...
吉川英治 「折々の記」
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