...未だ曾て文書に載せられしことなく...
高木敏雄 「比較神話学」
...而して其文明は曾て一たび...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...私は曾て「黴」で臨終のときの紅葉先生についてちよつとその人間に触れたことが因となり...
徳田秋聲 「亡鏡花君を語る」
...曾て昆布(こんぶ)の出しがらをやったら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此附近では曾て多額の費用をかけて掘った人があって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...曾て戯れにある人のはがき帖(じょう)に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私は曾て之を主観的技術と呼んでおいた(「技術の問題」参照)...
戸坂潤 「技術の哲学」
...侯は曾て超然主義の政治家なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て屡々議會に現はれたる大臣責任問題に關しては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て此般の言動に出でたることなし地租増加に反対したるを以て伯を煽動家と為さん乎市民を誘導して地租増加に賛成せしめたるも亦煽動家なり否...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て屡々議会に現はれたる大臣責任問題に関しては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...福沢翁は亦曾て私学を興したるによりて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て政治家として責任ある発言を為したるを聞く能はざりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...唯だ疎枝大葉の議論を為す此を以て世間曾て彼れの学問あるを信ずるもの甚だ少なくして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...この溝渠には曾て月見橋とか雪見橋とか呼ばれた小さな橋が幾条(いくすじ)もかけられていたのであるが...
永井荷風 「上野」
...最早(曾ては愛らしかつた)己(おのれ)の息子の輒(てふ)は存在しない...
中島敦 「盈虚」
...此の日突然東京の街頭に曾て仏蘭西で見馴れたやうな浅葱の労働服をつけた職工の行列を目にして世の中はかくまで変つたのかと云ふやうな気がした...
正岡容 「大正東京錦絵」
...我が家は世に勝れて良き家なる事をわれ曾て些かも疑ひし事なし...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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