...さっきは手を暖めるべく本を読むのを中断するのがあれほど苦痛だったにもかかわらず...
高見順 「如何なる星の下に」
...真冬に子供がかじかんだ手を息で暖める恰好を...
高見順 「いやな感じ」
...自分のまはりのみを暖めることを知つてゐる貧しい蝋燭のことなど...
立原道造 「夜に就て」
...身を暖めるたしになるものなら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...旧交を暖めるのはゆーかーいだよ……」こういいながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...幾日も障子襖を閉切(しめき)つたまゝ炭の火で無暗と暖める爲めであらう...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...一度外へ出てちょっと身体を暖める暇があるのであるが...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...手術室を毎日暖めることが出来なかったからである...
中谷宇吉郎 「ケリイさんのこと」
...しかし堅さがたりないらしく、また水をごく微量溶かすようであって、暖めると、間もなく形が崩れてしまう...
中谷宇吉郎 「雪の化石2」
...山奧へ行つて林間酒を暖める體(てい)の風流はあきらめる...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...適した季節に十分な時間をかけて卵を暖めることは...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...止を得ずただ無暗と樹の枝を焚いて身体を暖めることになった...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...そしてガスパールおじさんと「先生」がわたしを暖めるために...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...専ら親の念力で暖めると誤解するに因る)...
南方熊楠 「十二支考」
...うとうとと折柄膝(ひざ)がしらを暖める日ざしに誘われながら...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...世の中に無用に生きているに過ぎない一個の空骸(むくろ)を暖めるために火を燃やす...
吉川英治 「宮本武蔵」
...暖める遑(いとま)もなくそれを茶碗で酌(く)み交わして...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もみじの落葉を焚(た)いて酒を暖めるというのが昔からの風流であるが...
和辻哲郎 「京の四季」
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