...ちつとは気も晴れるでせうから...
芥川龍之介 「雛」
...夕立の晴れるまで...
海野十三 「雷」
...飲めども飲めども気の晴れるものではない...
太宰治 「新ハムレット」
...ハムレットの気も晴れるでしょう...
太宰治 「新ハムレット」
...孰方(どっち)にしても気が晴れることはないのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...明日は晴れる、晴れてくれ、晴れなければ困るといふ気分で、みんな早くから寝た、私だつて明日も降つたら、宿銭はオンリヨウだ(オンリヨウとはマイナスの隠語である)...
種田山頭火 「行乞記」
...夢現のうちに雨の音をきいたが、やつぱり降る、晴れる、また降る、照りつゝ降る、降つてゐるのに照つてゐる、きちがい日和だ、九時半から一時半まで行乞する、辛うじて食べて泊つて一杯飲むだけは与へられた、時雨の功徳でもあり、袈裟の功徳でもある...
種田山頭火 「行乞記」
...隣室は聖書ものがたり・ヤス(安)かヤスかサム(寒)かサムか雪雪(ふれ売一句)吹雪吹きこむ窓の下で食べる一月十一日曇つて晴れる...
種田山頭火 「行乞記」
...わたしのうつくしい血・草から追はれて雨のてふてふどこへゆく・雨が洗つていつたトマトちぎつては食べ・いつも見て通る夾竹桃のなんぼでも咲いて・せつせと田草とる大きな睾丸・けふも夕立てる花のうたれざま・ぬれてなく蝉よもう晴れる・向日葵や日ざかりの機械休ませてある(追加)七月廿六日昨夜はずゐぶん降つた...
種田山頭火 「行乞記」
...縞萱の穂の伸びやう澄太君に・待ちきれない雑草へあかるい雨伸びあがつて露草咲いてゐる待つてゐるそこまで送る夕焼ける空の晴れる・あんたがちようど岩国あたりの虫を聴きつつ寝る改作・秋風の...
種田山頭火 「其中日記」
...うっとうしい籔くぐりよりは、怖ろしくとも快活な水流の方が、気が晴れる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...いつ晴れると云う的(あて)もなく...
夏目漱石 「坑夫」
...気分もいくらか晴れるやうなのぢやが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...きょうは晴れるかとつぶやきながら...
牧野信一 「鬼涙村」
...もっともっと気持が晴れるであろうと思うのじゃ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...實際氣が晴れるものでせうか...
三島霜川 「平民の娘」
...またすぐ晴れる...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...車中の者は身を縮めて晴れるのを待つ許り...
吉江喬松 「山岳美觀」
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