...もう五分霧の晴れるのがおくれたならば! 船自身が魂でもあるやうに驚いて向きをかへなかつたならば! この惡魔のやうな峭壁は遂に船をかみくだいてたに違ひないのだ...
有島武郎 「潮霧」
...からりと晴れると...
田中英光 「オリンポスの果実」
...「なか/\晴れるどころではない...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...孰方(どっち)にしても気が晴れることはないのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...お前の妄想は必ず名残なく晴れるだろう...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...だん/\晴れる、雨後の風景はまことにあざやかなものである...
種田山頭火 「其中日記」
...九月十六日雨、晴れる、曇る...
種田山頭火 「其中日記」
...また晴天には現われず「晴れては曇り曇っては晴れる...
寺田寅彦 「怪異考」
...やがてその疑いが晴れると...
豊島与志雄 「二つの途」
...イヤな思いが晴れるかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで思いが晴れるだろうからな」竜太郎は書机のところへ駈けて行って汽車の時間表を探し出し...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...疑いが晴れるなら警視庁へ届けます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...雨も晴れる...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...天気が晴れると菊の匂いはひとしおすがすがしくていい心持ですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...年末になればこうした山里でなくても晴れる日は少ないのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...明日はよく晴れるぞ」かれはそう云うと...
山本周五郎 「新潮記」
...車中の者は身を縮めて晴れるのを待つばかり...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...あの煙の向うは飛騨かね」向う向きに飛騨に靡けば晴れるというのを聞いて私は云った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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