...自分の昵近(じっこん)な人の間に何か不吉なことがあると...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...沼南と仕事を侶(とも)にした提携者や門下生的関係ある昵近(じっきん)者さえが「復たユックリ来給え」で碌々(ろくろく)用談も済まない中(うち)に撃退されてブツクサいうのは珍らしくなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...世事に馴(な)れない青年や先輩の恩顧に渇する不遇者は感激して忽ち腹心の門下や昵近の知友となったツモリに独(ひと)りで定(き)めてしまって同情や好意や推輓(すいばん)や斡旋(あっせん)を求めに行くと案外素気(そっけ)なく待遇(あしら)われ...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...その後沼南昵近のものに訊(き)くと...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...沼南昵近の或る男に会った時...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...昵近の祗候人の中...
太宰治 「右大臣実朝」
...廿五日、丙寅、和田平太胤長の屋地、荏柄の前に在り、御所の東隣たるに依りて、昵近の士、面々に頻りに之を望み申す、而るに今日、左衛門尉義盛、女房五条局に属して、愁へ申して云ふ、彼地は適宿直祗候の便有り、之を拝領せしむ可きかと云々、忽ち之を達せしむ、殊に喜悦の思を成すと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...而るに今昵近し奉るの処...
太宰治 「右大臣実朝」
...抑も檜垣の門徒衆は年頃別而昵近(べつしてぢつこん)に致し...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...湯島界隈(かいわい)の料理屋にもちょいちょい昵近(ちかづき)の女があった...
徳田秋声 「足迹」
...直(じき)に昵近(ちかづき)になった被服廠の役員たちが...
徳田秋声 「あらくれ」
...奥さんにお昵近(ちかづき)になりたいといって...
徳田秋声 「爛」
...二人(ふたり)の親(おや)とは昵近(じつこん)なので...
夏目漱石 「それから」
...二人の親とは昵近(じっこん)なので...
夏目漱石 「それから」
...日頃昵近(じっこん)にして居る友達や...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...カルル・アウグスト公が昵近の士を連れて獵に出たとき...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...その話を持ち出した女房とが昵近(じっこん)の仲だったのである...
堀辰雄 「ほととぎす」
...正寧は卒然昵近の少年を顧みて云つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
便利!手書き漢字入力検索