...全く「心の病」である――彼はそこで、放肆(ほうし)を諫(いさ)めたり、奢侈(しゃし)を諫めたりするのと同じように、敢然として、修理の神経衰弱を諫めようとした...
芥川龍之介 「忠義」
...敢然として斯(か)う云ひ得た彼の卓見と自信とは偉とすべきです...
芥川龍之介 「ポーの片影」
...恐らくは彼は更に敢然として「多數」を排斥したであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...敢然として耳を傾けなかった理由が如何に明白であるよ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...敢然として一つの徳心を果さんとする場合の人間は...
高田保 「貸家を探す話」
...まさかの場合は敢然として反抗しないものでもないが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...敢然として監督を厳にすべきであろうか? それで彼女が大人しく自分に承服すればいいが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...私は敢然として悠然として...
種田山頭火 「其中日記」
...なお心中に言わんと欲することを敢然として口に出すがごときは...
新渡戸稲造 「自警録」
...敢然としてそれを拒絶したので...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...相手はなんであろうとぼくは敢然として挑戦に応ずるよ」照国の誠一は...
野村胡堂 「九つの鍵」
...あんな良い人はありません」お夏は敢然として頭を振りあげるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...敢然として陣を立て直すのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなへマな事をするでせうか」金兵衞は敢然として振り仰ぐのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...敢然として儀十に先んじ茂兵衛にかかる)茂兵衛 (押え付けて顔をみる)お前はこの中では少しマシだ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...敢然として樹立されました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そこで彼は圧倒的に優勢な敵に敢然として立ち向い遂に戦死した...
和辻哲郎 「鎖国」
...しかるに彼は、すでに六、七百年の伝統を有する末期のシナ禅宗の中に飛び込むとともに、敢然として、このただひとりなる如浄を正しとしたのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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