...葉子は少し改まって二人を火鉢(ひばち)の座から見やりながら...
有島武郎 「或る女」
...いやに丁寧に改まって口をきくのである...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...必ずしも犯人だとは限るまい」と東屋氏は改まって...
大阪圭吉 「死の快走船」
...つかんことを承るようでございますが……」事改まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「改まって何事じゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...改まって帽子を目深(まぶか)にかぶり直していた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...同九年には「国憲」と改まっている...
穂積陳重 「法窓夜話」
...改まって?」「もうお前の耳に這入ってるだろうが...
山中貞雄 「森の石松」
...この席上で……」とか何とか云いながら上席らしい胡麻塩(ごましお)頭の一人が改まって頭を下げ初めた...
夢野久作 「爆弾太平記」
...三「皇叔(こうしゅく)、改まって、予に願いとは、何であるか」「それがしに、丞相の一軍をおかし賜わりたいのであります」「わが一軍をひきいて、君はそもどこへ赴こうとするか」「いま満寵が語るを聞けば、淮南(わいなん)の袁術(えんじゅつ)は自己の僭称(せんしょう)せる皇帝の名と共に、持つところの伝国の玉璽(ぎょくじ)をも、兄袁紹(えんしょう)へ譲与(じょうよ)して、内にはふたり力をあわせ、外には河北、淮南を一環に合体して、いよいよ中原(ちゅうげん)へ羽翼(うよく)を伸張しきたらんとする由...
吉川英治 「三国志」
...それから改まって...
吉川英治 「私本太平記」
...又右衛門は、すこし改まって、「……時に、木下殿」「はあ」「折入っての、打ちあけばなしじゃが」「はい」「お気がるで、また、裏表ない其許(そこもと)と見こんで、おはなしするのじゃが」「何でも、仰せられませ」藤吉郎は、寧子(ねね)の父親が、こうして自分に親しみを示してくれることが、ひどく欣(うれ)しかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつの間にやら決めていやる」「母上さま」寧子(ねね)は改まって...
吉川英治 「新書太閤記」
...性善坊は改まっていった...
吉川英治 「親鸞」
...弦之丞は改まって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...何百両の金まで恵まれている鴻山に改まって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ばばは、改まって告げた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いやに改まって』『お願いがあるんです』『おれに?』『へい...
吉川英治 「山浦清麿」
便利!手書き漢字入力検索