...一日も早く植えてしまわなければならぬ八反歩ばかりの田を控えて...
犬田卯 「米」
...しかしながら東京停車場を前に控えた大玄関の丸の内一帯は震災前とは一大変化を来して...
高浜虚子 「丸の内」
...控えの間裏手の長椅子(ソーファ)で...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...もちろん物理学の場合には自然という客観的存在が厳然として控えているから...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...この上はその帽飾店のところを控えて帰って...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...カントの先生にはドイツ啓蒙哲学の組織者クリスチャン・ヴォルフが控えている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...その真中にあの不気味な怪物が控えている時...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...母は控え目な小言を云った...
豊島与志雄 「黒点」
...櫓(ろ)を控えてテレきっているマドロスを促して...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは貧乏神とは全く対蹠的(たいせきてき)な大財閥が一人控えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...女が毛糸にはまるで無頓着(むとんじゃく)でいるので控えた...
夏目漱石 「三四郎」
...””汝の外観を控え目にし...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...そこへ控えの焚火の方から御免とも言わねえでスッと入って来たのが其奴(そやつ)ですよ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...未だ時効にかからないから余り露骨な話はさし控えるが...
武者金吉 「地震なまず」
...是もその近傍にはシビトが控えており...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「急ぎの用を控えているんですから...
吉川英治 「剣難女難」
...一同して馬を控えた...
吉川英治 「三国志」
...控えさせてあります」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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