...自分の此書を編輯するこゝろは捨てる子のためにその安息の處を――その墓を準備してやる母親のこゝろである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...然らば何故に「己れ」を捨てることが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ばかが……恥さらしなまねをしやがって……顔を洗って出直して来い」そういって倉地は捨てるように葉子を寝床の上にどんとほうり投げた...
有島武郎 「或る女」
...夢を捨てる事だね...
太宰治 「容貌」
...△捨てる事と拾ふ事とは...
種田山頭火 「行乞記」
...即座に投げ捨てるだけのことだ...
豊島与志雄 「故郷」
...彼は母親を見捨てるという考えを憤慨して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さして深甚の苦痛を感ぜずに捨てることができるものと思っているらしい...
永井荷風 「西瓜」
...恋を捨てることができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...もし本当にあなたが私を捨てる気ならば私は死んでしまう...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...少なくとも一万句は作り捨てるがよい...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...私は男を二階に振り捨てると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...今宵そなたのために先祖伝来の弓矢を捨てるのだ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...週二百ポンドの役を捨てる気か...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...捨てる神があれば拾う神がある...
正岡容 「圓太郎馬車」
...(この身一つを捨てる気で...
吉川英治 「親鸞」
...下駄でもはき捨てるように...
吉川英治 「旗岡巡査」
...城を捨てると共に世を捨て...
和辻哲郎 「鎖国」
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