...然れどもその偽(いつわり)なるは地図を按ずるまでも無之候...
芥川龍之介 「雑信一束」
...按ずるに、蛾蛾同韻(ががどうゐん)(五何反)なれば相通(あひつう)じて往々(わう/\)書見(しよけん)す...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...備後が云うには、今此の城をお開きなさるのは、中々勿体(もったい)のうござります、某按ずるに、我等三人のうち一人を伏見へ遣わされ、一往理(ことわり)をお盡しなされては如何、もしその上にも御承引なく、討手が向って来るようであったら、我々真っ先に討って出て花々しき合戦をなし、叶(かな)わぬ時節到来せば、その時お腹を召され給うとも何の仔細か候べきと云う...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...」服部南郭の不忍池畔に住んだのは其文集について按ずるに享保初年の頃で...
永井荷風 「上野」
...国を去つて薩摩同士(雪山按ずるに当時龍馬は姓名を変じ薩藩士と称して幕府の嫌疑を避け居たり...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...万年草古老伝に此草は当山の霊草にて遼遠に在て厥死活弁じがたきをば此草を水盆に浮るに生者なれば青翠の色を含み若没者なれば萎めるまゝなりとぞ今現に検するに御廟の辺及三山の際に蔓生す毎年夏中是を摘みて諸州有信の族に施与の料とせり其長四五寸に過ぎず色青苔の如し按ずるに後成恩寺関白兼良(かねら)公の尺素往来(せきそおうらい)に雑草木を載て石菖蒲...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...『孟子』の梁恵王篇に斉宣王羊をもて牛に易(か)えよと言いし段を按ずるに王の意小をもて大に易ゆるにあらず...
南方熊楠 「十二支考」
...按ずるに願書に謂ふところの難渋は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに此語の指す所が何の序文だと云ふことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに蘭軒と斎とは見る所を同じうしてゐたのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに是は蘭軒の女(ぢよ)長(ちやう)を斥(さ)して言つたものである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに文化文政頃の備後人は此(かく)の如く称へてゐたのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに玉屋は染物屋か...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに柏軒の名は初め信重(しんちよう)であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに後年蘭軒の姉正宗院の寿宴のとき...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」按ずるに慊堂日暦の園は此昶(ちやう)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...按ずるに乙卯は竜池の歿する前年で...
森鴎外 「細木香以」
...按ずるに、いま陸口(りっこう)(湖北省、漢口の上流)には、呉の呂蒙(りょもう)が大将となって、一軍団を屯(たむろ)させています...
吉川英治 「三国志」
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