...「手元に持合せてゐましたら...
薄田泣菫 「質屋の通帳」
...俺が蔵書印を持合さなかったからのことで...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その近眼者(ちかめ)が皆が皆まで博士のやうな「良心」を持合せてゐまいから...
薄田泣菫 「茶話」
...自分が持合せてゐる離縁状を書留郵便で送つたがよからう...
薄田泣菫 「茶話」
...それは幸野楳嶺(かうのばいれい)の幅(ふく)を持合せて居る男が...
薄田泣菫 「茶話」
...「手前にはあいにく持合せが御座いませんが...
薄田泣菫 「茶話」
...生憎(あひにく)な事にモツアルトはその折懐中(ふところ)に少しも持合せてゐなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...プールも大して愉快な知らせを持合わせなかった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...この両者の持合が崩れぬ限り...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...甚九郎は持合せの薬を飲まし粥を炊いてやって喫(く)わせなどした...
田中貢太郎 「山姑の怪」
...ふところに一銭の持合せもないと知りつつ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...御馳走がまずく喰われるという幸運を持合せたのであろう...
寺田寅彦 「変った話」
...その方に支払うべき持合せがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...持合せの二十銭銀貨を施したいと思っていたところでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...それは先生の持合せてゐないものを求めてゐるのであつて...
水上瀧太郎 「覺書」
...人の攻撃をこうむって即座に逆(さか)ねじを食らわすだけのものを持合せないときは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私達は別にこれとて自慢していいほどの学識の持合せはありません...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...白(はく)銅の持合(もちあはせ)が無いので一人が十銭銀貨を投(なげ)入れると...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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