...棒は紐を引いてゆすれば抜け落ちるからドアの下から引き出せばよい...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...どうしたはずみかドーンと云う大きな響きを打って蠅男の左腕は肩の附根からすっぽり抜け落ち床の上に転がった...
海野十三 「蠅男」
...どうかして取手が抜け落ちて...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...お歯も抜け落ちてしまつてゐる御様子で...
太宰治 「右大臣実朝」
...歯は抜け落ちてしまって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何の他愛もなく鍔(つば)と一緒に抜け落ちたではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おせいの首から湯底に抜け落ちでもしたやうに...
林芙美子 「浮雲」
...その後毛髪がすつかり抜け落ち...
原民喜 「廃墟から」
...頭髪悉(ことごと)く抜け落ち...
福田英子 「妾の半生涯」
...頭髪は抜け落ちた盲目の女が...
北條民雄 「続癩院記録」
...只、髪だけは、幼少の折からの辛苦がそこにまざまざと見られでもするかのように、大ぶ抜け落ちて、先きの方が削(そ)がれたようになってい、身丈には四寸ばかりも足りなかった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...それとも抜け落ちてしまつたのか...
村山籌子 「ライオンの大損」
...するすると抜け落ちるか...
室生犀星 「幻影の都市」
...何時の間にかカテーテルが抜け落ちていることを知った...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...それよりも著しいのは雌蕊(めしべ)の抜け落ちたあと...
柳田国男 「海上の道」
...骨がみんな抜け落ちそうで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いまにも抜け落ちそうなカッタルさ……僕にはその気分がたまらなく好ましいんだ...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
...ついに思い切って抜け落ちた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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