...抜け目なく眼をくばりつづけていたことはいうまでもないが...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...抜け目なく見える人間で...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...マダムとして手きびしく抜け目なく店を取りしきっているその照子は...
高見順 「いやな感じ」
...抜け目なくやっておくれ...
太宰治 「新ハムレット」
...そう云う風に抜け目なく立ち廻(まわ)って行かれることが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...たぶん抜け目なくやってくれたものと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...抜け目なく問題を持ちかけてしまいました――「では伺いますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ということは抜け目なくいわないでおいた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...それとも抜け目なく贈収賄の手でゆくか...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...我々は一般的に抜け目なく...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...しかも抜け目なく馳(は)せまわっていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...リアルト号・別名コンフェティ号は二度と走っちゃならない」ガンター調教師が抜け目なくウィンクして了解...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...それによって抜け目なく行動するのだから...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...抜け目なく利用し得るようになる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...抜け目なく巧みに賞めてある...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...政局の機微なども抜け目なく感じとっている彼だった...
吉川英治 「私本太平記」
...ここでも抜け目なく宿引(やどひ)きや土産物屋が関(せき)を作っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一 今夜のうちに、両替屋の佐渡平の店を訪れて、為替札(かわせふだ)の実否を調べておくこと一 同時に、主人の佐渡屋和平は、鷺江お雪の笛の門人であり、かつ彼女の殺害された十五夜の同日、麻布(あざぶ)の家で死体となっていた町人に相違なければ、この件も、同時に、再吟味をとること一夜半(よなか)には、加山、波越の両名にて、ふたたび博物会の蝋人形の囲い場を見張ること一 明朝、寝込みに、或いは都合によって夕刻、すべての証拠がため整い次第に、東儀与力自身、奉行直筆(じきひつ)の差紙(さしがみ)をふところにして、富武五百之進(いおのしん)の屋敷に赴き、塙郁次郎を御用拉致(らち)することなお細かい手配りや注意については、羅門塔十郎が剃刀(かみそり)で断(た)つように、きびきびと、抜け目なく、頭脳(あたま)のいい指図をした...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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