...抜け目なくあの婆が網を張っているからって...
芥川龍之介 「妖婆」
...抜け目なくやってくれ給え」博士に励まされて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...抜け目なく眼をくばりつづけていたことはいうまでもないが...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...マダムとして手きびしく抜け目なく店を取りしきっているその照子は...
高見順 「いやな感じ」
...とにかく抜け目なくジャアナリズムというものにねばって...
太宰治 「如是我聞」
...抜け目なくその好立場を効用化してる関係上...
谷譲次 「踊る地平線」
...さう云ふ風に抜け目なく立ち廻つて行かれることが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...さう云ふ風に抜け目なく立ち廻つて行かれることが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...もし講義の内容が抜け目なく系統的に正確な知識を与えさえすればいいとならば...
寺田寅彦 「蓄音機」
...たぶん抜け目なくやってくれたものと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...抜け目なく訊(き)き糺(ただ)した...
徳田秋声 「新世帯」
...ああして抜け目なく逃げてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々は一般的に抜け目なく...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...しかも抜け目なく馳(は)せまわっていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それによって抜け目なく行動するのだから...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...抜け目なくお役目を仕終わせて来るに違いございませぬ...
吉川英治 「江戸三国志」
...抜け目なく出口を断(た)ってある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一 今夜のうちに、両替屋の佐渡平の店を訪れて、為替札(かわせふだ)の実否を調べておくこと一 同時に、主人の佐渡屋和平は、鷺江お雪の笛の門人であり、かつ彼女の殺害された十五夜の同日、麻布(あざぶ)の家で死体となっていた町人に相違なければ、この件も、同時に、再吟味をとること一夜半(よなか)には、加山、波越の両名にて、ふたたび博物会の蝋人形の囲い場を見張ること一 明朝、寝込みに、或いは都合によって夕刻、すべての証拠がため整い次第に、東儀与力自身、奉行直筆(じきひつ)の差紙(さしがみ)をふところにして、富武五百之進(いおのしん)の屋敷に赴き、塙郁次郎を御用拉致(らち)することなお細かい手配りや注意については、羅門塔十郎が剃刀(かみそり)で断(た)つように、きびきびと、抜け目なく、頭脳(あたま)のいい指図をした...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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