...「一抔土未乾 六尺孤安在」の双句は天成のデマゴオクを待たない限り...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...其(そ)の子供等抔(こどもらなど)は皆(みな)患者(くわんじや)の病室(びやうしつ)に一所(しよ)に起臥(きぐわ)して...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...鐵砲を打つ抔といふ暴(あら)ツぽい方の眞似ばかりして居た...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...余はコロボツクルは衣服(いふく)を有(いう)すれど時(とき)としては屋内抔にて之を脱ぐ事有りしならんと想像(そうぞう)す...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...酋長抔の位階の標(しる)しとして用ゐられしなるべしと思惟(しゐ)するのみ...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...尤も若い同志が相談の上に手を切る抔といふことは到底それは不可能である...
長塚節 「開業醫」
...「まあどうぞさうして」「どうもあなたの手からの方が甘いやうですから」抔と例の工夫は戲談を止めない...
長塚節 「商機」
...畝傍の山陵でさへ以前は百姓が草を刈つたり牛を繋いたりしてそこらは牛の糞だらけであつた抔といふことを思ひ浮べながら木立へはひる...
長塚節 「松蟲草」
...願はくば人豈(あに)自ら知らざらんや抔(など)いふものをして...
夏目漱石 「人生」
...小生抔は始めからあてにして原稿をかきます漾虚集の誤字誤植御親切に御教示を蒙り難有候...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...借金の催促に来(き)たんぢやない抔と弁明(べんめい)すると...
夏目漱石 「それから」
...此集には見えないが京の隧道(ずいどう)を舟で抜ける所抔(など)は未(いま)だに余が頭に残って居る...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...苦しいから許してくれ玉え抔(など)と云われると気の毒で堪(たま)らない...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』中篇自序」
...決してマクリ抔とて藥用するに及ばず...
福澤諭吉 「養生の心得」
...老人抔(など)にかまはず...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...僕が女ならとうから君に惚れちよるよ」抔(など)いふのであるから殺風景にして少しも情の写りやうなし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...)沙汰には妾も数人有之抔と承り候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...精養軒抔といふ所である...
森鴎外 「追儺」
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