...手もなく水滸伝(すゐこでん)の引写しぢやげえせんか...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...手もなく二人を紹介してしまった...
芥川龍之介 「路上」
...もうまもなく振袖も見っともなくなったのでわきをふさいでからも二三度縁組みして十四の時から嫁に行き初めて二十五まで十八所出て来たり出されたりしたんで段々人が「女にもあんなあばずれ者があるもんですかネー」と云いひろめられたので後では望み手もなくて年を経てしまった...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...河合は手もなく松平を負かして...
薄田泣菫 「茶話」
...動物には手もなく出来る事がよくあるものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...女の方に特種な事情があったにしても手もなく女を得たと云うことが...
田中貢太郎 「蟇の血」
...だから津田は手もなくこの叔父に育て上げられたようなものであった...
夏目漱石 「明暗」
...引取手もなく轉がされて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...引取手もなく筵(むしろ)をかけてある...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎に手もなく取って押えられるようなことでは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...長い間に身受けの相手もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...時松とお峯を救ふ手もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...信じられるかてえんだ!」三人も手もなく逆上してしまつて...
牧野信一 「まぼろし」
...「手もなくやられちやつた!」「負ける筈はないんだが...
牧野信一 「武者窓日記」
...手もなくたおされてしまったので...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...手もなく布袋の唐子遊びに見物大喜び...
山本笑月 「明治世相百話」
...彼らが手もなく慴伏(しょうふく)してしまったのは勿論だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...手もなくお通を抱えたまま...
吉川英治 「宮本武蔵」
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