...私は彼に憧憬を抱いています...
...憧憬に満ちた未来を思い描く...
...彼女は私の憧憬の的です...
...彼がそんな憧憬を持っていたなんて知らなかった...
...この場所には憧憬を感じる...
...若しくは主客融合の境地に對する憧憬である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...またこの音楽の聖境に対する一路の憧憬(どうけい)でないといえようか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...打(う)ち克(か)ち難い憧憬をもっていた者である...
淡島寒月 「明治十年前後」
...私は応挙と其の時代に憧憬を持つて居るものです...
上村松園 「応挙と其の時代が好き」
...これが果して諸君の一生の憧憬(どうけい)であろうか」俺は俺のおやじの生活を特に悲惨だとは思わなかったし...
高見順 「いやな感じ」
...悔恨(かいこん)と憧憬(どうけい)しかない...
田中英光 「オリンポスの果実」
...それだけ全国の盲人の憧憬の的となっていた...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...好奇心にみちた憧憬(どうけい)の対象として...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...ヘンデルは早くから憧憬(しょうけい)の的であったイギリスに向った...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いとも花々しい労働に没頭することから端を発して幽遠な精神上の光りの国へ憧憬の翼を差し伸したい――そんな風な...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...ともかく体験というものへの憧憬です...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...自由への鋭い憧憬の閃きの方が...
宮本百合子 「現代の主題」
...姫君への憧憬(あこがれ)を常に伝えさせるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...他の何者よりもより高き生活を憧憬してやまなかった心境から現れたものに他ならない...
横光利一 「新感覚論」
...ひとつの憧憬(あこがれ)をもっていたものじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...憧憬(あこがれ)の満足に涙をたらした――あの日の印象を...
吉川英治 「平の将門」
...或る引例として引かれてあったこの古歌に無上の憧憬を覚えたのも矢張りそうした心を桜に対して懐いていたからであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...その心境に憧憬する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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