...さうして到底其處まで身を屈することを許さゞる俺のプライドとイゴイズムと自己憐愍とのこゝろを思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...其結果は唯對手をして一種の滑稽と輕量な憐愍の情とを起させる丈だ...
石川啄木 「雲は天才である」
...深い憐愍(れんびん)の情(じょう)を読みとったのだったね」女「そうよ...
江戸川乱歩 「断崖」
...この男の技(わざ)の拙劣なのに憐愍(れいびん)をさえ催していたのであったが...
谷崎潤一郎 「鍵」
...恋愛ではなくて憐愍(れんびん)である...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お柳に対する憐愍(れんびん)の情が...
徳田秋声 「爛」
...一切の生類(しょうるい)に対する憐愍(あわれ)に満された...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...憎悪よりもいっそう嫌(いや)な憐愍(れんびん)の念を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...憐愍(れんびん)の方を仰ぎ見る...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分自身にたいする憐愍の情でした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...愛情よりも寧ろ多くの憐愍(れんびん)を示す...
新渡戸稲造 「武士道の山」
...同情や憐愍と云ふ言葉にも嵌り切らない...
葉山嘉樹 「万福追想」
...かの慈悲とか憐愍とかいうように...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...宦官が人民に対する最大の憐愍を装う場合は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...生類御憐愍(おんあわれ)みという二法令ほど...
吉川英治 「大岡越前」
...滑稽と憐愍を感じる...
吉川英治 「折々の記」
...憐愍(れんびん)と歯がゆさのみを感じていた...
和辻哲郎 「転向」
便利!手書き漢字入力検索