...長篇「暗夜行路」を一貫するものは実にこの感じ易い道徳的魂の苦痛である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...けれどもこの海戦の前の出来事は感じ易いK中尉の心に未(いま)だにはっきり残っていた...
芥川龍之介 「三つの窓」
...同じ人間でも身体の調子によって、感じ易い日と、感じにくい日とがあるものだよ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...感じ易い木の葉はもうそろそろ散りかかって...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...持つて生れた季節に感じ易い性分は...
薄田泣菫 「独楽園」
...物に感じ易い一青年が...
田山録弥 「春雨にぬれた旅」
...ひとから尊敬(そんけい)されるとそれに感じ易い老人(ろうじん)の方は...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...感じ易い心は直様秋の黄昏に我れ知らず耽(ふ)けるやうな果しのない夢想に引き入れられる...
永井荷風 「花より雨に」
...それが氣の弱い、感じ易い、物事に單純過ぎる、人間的な苦悶を知らないお坊ちやん育ちの私だから、もう一圖に醫師の詞に脅かされてしまつたのだ...
南部修太郎 「疑惑」
...東野の感じ易い心をチクチクさいなみます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...平次の感じ易い心持を暗くしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の感じ易い心持を暗くしたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恩義に感じ易い人間だと見えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」私は感じ易い彼の虚榮心を甘やかしたくはなかつたけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...まあどつちかと云へば感じ易い方ぢやなくて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...健康な人もなんらか身体に変調を感じ易い時だったので...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...おっとりしているが感じ易い気性とみえ...
山本周五郎 「契りきぬ」
...粗暴なきようにいたしまする」情に感じ易い張飛は...
吉川英治 「三国志」
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