...長篇「暗夜行路」を一貫するものは実にこの感じ易い道徳的魂の苦痛である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...同じ人間でも身体の調子によって、感じ易い日と、感じにくい日とがあるものだよ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...感じ易い年齢でもある...
外村繁 「澪標」
...しずかで感じ易い少年でしたから...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...女心の何につけても感じ易いと見えて...
永井荷風 「一月一日」
...それが氣の弱い、感じ易い、物事に單純過ぎる、人間的な苦悶を知らないお坊ちやん育ちの私だから、もう一圖に醫師の詞に脅かされてしまつたのだ...
南部修太郎 「疑惑」
...平次の感じ易い心持を暗くしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...錢形平次の感じ易い心にピンと來た第一印象でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...感じ易い深井少年の胸を掻きむしります...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...神経質な感じ易い人物にすぎなかった...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...羞恥心ではなく、或る内氣な、純良な、感じ易い、一言で言へば「いぢらしき心根」だ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...恩義に感じ易い人間だと見えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...多分フェアファックス夫人が何か云つたのか? でなければ召使共の蔭口を聞いたのか? 感じ易いあなたの自尊心が傷(きず)つけられたのでせう?」「いゝえ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...さういふ「善く見る目」と「感じ易い心」とだけで仕上げたところの小説を書いて行かうとした...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...健康な人もなんらか身体に変調を感じ易い時だったので...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...私の感じ易い心を惹いた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...おっとりしているが感じ易い気性とみえ...
山本周五郎 「契りきぬ」
...その中(うち)でも「不良性」は真っ先にこの刺戟に感じ易い...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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