...長篇「暗夜行路」を一貫するものは実にこの感じ易い道徳的魂の苦痛である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...特に匂ひに感じ易い道具だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...同じ人間でも身体の調子によって、感じ易い日と、感じにくい日とがあるものだよ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...感じ易い木の葉はもうそろそろ散りかかって...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...持つて生れた季節に感じ易い性分は...
薄田泣菫 「独楽園」
...ひとから尊敬(そんけい)されるとそれに感じ易い老人(ろうじん)の方は...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しずかで感じ易い少年でしたから...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...殊にヴァイオリンが感じ易い人の胸に与える影響からいっても...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...女心の何につけても感じ易いと見えて...
永井荷風 「一月一日」
...東野の感じ易い心をチクチクさいなみます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...羞恥心ではなく、或る内氣な、純良な、感じ易い、一言で言へば「いぢらしき心根」だ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...何か感じ易い心がやがて遠くから訪れてくる激変をひそかに描いてはゐた...
原民喜 「火の子供」
...恩義に感じ易い人間だと見えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それが老婆の最も感じ易い神経を刺戟して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...健康な人もなんらか身体に変調を感じ易い時だったので...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...私は花の香には実に感じ易いから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きわめて軟弱な・感じ易い・とかく霊魂にばかり頼りたがる・肉体と共にいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おっとりしているが感じ易い気性とみえ...
山本周五郎 「契りきぬ」
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