...三十年前の本所は感じ易い信輔の心に無数の追憶的風景画を残した...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...実は「善く見る目」と「感じ易い心」とだけに仕上げることの出来る小説である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...持つて生れた季節に感じ易い性分は...
薄田泣菫 「独楽園」
...感じ易いものの姿で蒼くたゆたうてゐるさまが...
太宰治 「右大臣実朝」
...物に感じ易い一青年が...
田山録弥 「春雨にぬれた旅」
...殊にヴァイオリンが感じ易い人の胸に与える影響からいっても...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...感じ易い魂――それが彼女を随分困らせもしたのだが――をも持つてゐた...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...それが氣の弱い、感じ易い、物事に單純過ぎる、人間的な苦悶を知らないお坊ちやん育ちの私だから、もう一圖に醫師の詞に脅かされてしまつたのだ...
南部修太郎 「疑惑」
...東野の感じ易い心をチクチクさいなみます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...平次の感じ易い心持を暗くしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...羞恥心ではなく、或る内氣な、純良な、感じ易い、一言で言へば「いぢらしき心根」だ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...恩義に感じ易い人間だと見えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」私は感じ易い彼の虚榮心を甘やかしたくはなかつたけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...新に彼の中に「善く見る目」と「感じ易い心」とだけを持つところの詩人を眼覺めさせたのである事は...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...私は花の香には実に感じ易いから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私の感じ易い心を惹いた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...その中(うち)でも「不良性」は真っ先にこの刺戟に感じ易い...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...そんな風に感じ易い気持ち――刹那的の軽い...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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