...人間の中なる人間に愛憐(あいれん)を有するものにあらず...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...人間の中(うち)なる自然も又人間の中なる人間に愛憐を垂(た)るることなければなり...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...天帝の御愛憐を御祈り下さい...
芥川龍之介 「報恩記」
...併し此熱は俺の愛憐の情を破壞し...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...愛憐は我胸に徹したり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...愛憐(あいれん)の御手で...
高神覚昇 「般若心経講義」
...こういううちに朝顔を愛憐(あいれん)する心持が強く読者の心に響きます...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
......
林不忘 「安重根」
...とかく己と段ちがひの劣弱者のみを愛憐するといふ人間一般のさもしい利己的な同情のもとにあつて天下に蟹本さんぐらゐ自由の天地をもつてるものはなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...彼女の病患に愛憐の気持ちを深めこそすれ...
中村地平 「悪夢」
...彼は愛憐(あいれん)の情と気の毒の念に堪えなかった...
夏目漱石 「それから」
...「愛憐詩篇」の中の詩は...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...「愛憐詩篇」と「郷土望景詩」とは...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...げにそのひとの心をながれるひとつの愛憐そのひとの瞳孔(ひとみ)にうつる不死の幻想あかるくてらされまたさびしく消えさりゆく夢想の幸福と...
萩原朔太郎 「定本青猫」
......
萩原朔太郎 「紫色の感情にて」
...いい知れぬ愛憐の情を感じた...
久生十蘭 「骨仏」
...それからはじめて詩を書いた少年時代の作品「愛憐詩篇」とを併せて一卷となしたものである...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...人をして思わず深い同情愛憐の心を起さしめる...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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