...「でうす」無量無辺の御愛憐は...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...流石に愛憐の情に堪へない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺は明日から又俺の心から愛憐を感じてゐる家族のために働く力を與へられたのだと思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...乃(すなわ)ち鄭子(ていし)が九尾(きゅうび)の狐(きつね)に逢(あ)いて愛憐(あいれん)するが如(ごと)くなるを致す...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...一層男の愛憐(あいれん)を唆(そそ)った...
徳田秋声 「あらくれ」
...それに対する愛憐と嘆息との色調があり...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...慈愛憐愍の面を示してきた...
豊島与志雄 「文学以前」
...隔りの愛憐の中に...
中井正一 「絵画の不安」
...そんなものを上から眺めて神が愛憐の情をもよおし...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...彼女の病患に愛憐の気持ちを深めこそすれ...
中村地平 「悪夢」
...悲しくも愛憐の色を湛(たた)えた眼に...
野村胡堂 「礫心中」
...西暦一九二五年夏東京の郊外にて著者愛憐詩篇夜汽車有明のうすらあかりは硝子戸に指のあとつめたくほの白みゆく山の端はみづがねのごとくにしめやかなれどもまだ旅びとのねむりさめやらねばつかれたる電燈のためいきばかりこちたしや...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
......
萩原朔太郎 「紫色の感情にて」
......
原民喜 「かげろふ断章」
...いい知れぬ愛憐の情を感じた...
久生十蘭 「骨仏」
...後悔とも愛憐とも名状のつかぬ思いが湧涌してとめることが出来ぬ...
久生十蘭 「湖畔」
...他日「愛憐詩篇」として「純情小曲集」の中に入れられたものである...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...目前に見るところの飢人への単純直接な愛憐の情の表出である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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