...眞に自由なる世界平和確立の努力に不要の摩擦を起す惧れが多分にあり...
石原莞爾 「新日本の進路」
...つい秘密を打ち明けてしまう惧れもあるのだから」彼女はそれを嫌う...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...万一列車が本線を直進してしまうような惧れがあっても――我々はそれをことによると有り得べきことだと思ったからだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...世間の普通一般人が戦争を惧れるということの内には無意識の中に...
戸坂潤 「社会時評」
...この私党的で主観的で超科学的な惧れのある学者から出来ている教授会の渦中に引っぱり出すのだから...
戸坂潤 「社会時評」
...私はそれにのみ奔ることを惧れて...
中島敦 「かめれおん日記」
...それとの直面を惧れ避けているのであった...
中島敦 「狼疾記」
...――それは本当に惧れも恥も知らぬ悪魔の戯れでした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...今では先に自分のあのやうな痴想に惧れを抱いて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...殊に昂奮して來ると激越な調子になり度がる田原を危險思想の持主かと惧れる者もあつて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...かへつて自治がみだれる惧れなしとしないことである...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...婚姻なるも不貞の惧れありというのだそうです...
横光利一 「馬車」
...親戚間の紛糾は火の手をあげて来る惧れもあった...
横光利一 「旅愁」
...かういふ野火の惧れはなくなつた...
吉川英治 「折々の記」
...その惧れも消えたので...
吉川英治 「私本太平記」
...さっきからそこの二人は「ここなら人目の惧れもない」と...
吉川英治 「私本太平記」
...「万一の惧れもある...
吉川英治 「私本太平記」
...むしろ今は一名の兵だに失うことのほうがよほど惧れだ...
吉川英治 「私本太平記」
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