...絶命前には小穴君を苦しめ并せて世間を騒がす惧れあり...
芥川龍之介 「遺書」
...それが農夫らの収穫をほろぼす惧れがあろうと何であろう? それはお前には別なことを意味するのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...万一列車が本線を直進してしまうような惧れがあっても――我々はそれをことによると有り得べきことだと思ったからだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...逆用される惧れ少なく...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...心に別種な惧れを懐いていました...
豊島与志雄 「水甕」
...如何なる虐政を施すかも知らぬという惧れもあるので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一概に嫌な惧れを感じた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...今では先に自分のあのやうな痴想に惧れを抱いて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...捉えられて後三疋の狼来て子細に吟味した後その児少しも惧れずともに戯れた...
南方熊楠 「十二支考」
...惧れ又は欲を生じて發するものを獸※と爲し...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...以後困ることが生じる惧れがありそうだった...
横光利一 「旅愁」
...どんなにあなたの胸を衝く結果になったとしましても――一度は正視すべき要のあるひそやかな惧れを...
横光利一 「旅愁」
...まちがへば供の武將の槍先に突きころされる惧れは多分にある...
吉川英治 「折々の記」
...だいなしになつてしまふ惧れがある...
吉川英治 「折々の記」
...わけがわからないものになる惧れは充分にある...
吉川英治 「折々の記」
...私のおもひちがひも多からうと惧れられる...
吉川英治 「折々の記」
...こんどはそれを惧れたこともぼくの記憶に消し難い...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...(そんなことになりはしまいか……)と惧れ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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