...食糧の乏しきを告げんことを惧れ...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...それを「主(しゅう)」に関る大事として惧れたのである...
芥川龍之介 「忠義」
...つい秘密を打ち明けてしまう惧れもあるのだから」彼女はそれを嫌う...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...それが日本とどこかの国との戦争へ導きはしないかという惧れからだった...
戸坂潤 「社会時評」
...この私党的で主観的で超科学的な惧れのある学者から出来ている教授会の渦中に引っぱり出すのだから...
戸坂潤 「社会時評」
...私はそれにのみ奔ることを惧れて...
中島敦 「かめれおん日記」
...――それは本当に惧れも恥も知らぬ悪魔の戯れでした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...狐大いに惧れて犬も来るんじゃないか...
南方熊楠 「十二支考」
...科学は発達する自分の時間を失う惧れを生じたからである...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...素直な精神という奴は固定してしまう惧れがあるよ...
横光利一 「旅愁」
...矢代は休息の間から忍びこむ不要な胸騒ぎを惧れて...
横光利一 「旅愁」
...真紀子を惧れる要もなく...
横光利一 「旅愁」
...私のおもひちがひも多からうと惧れられる...
吉川英治 「折々の記」
...もう追いつかぬ」将来の惧れと...
吉川英治 「私本太平記」
...さっきからそこの二人は「ここなら人目の惧れもない」と...
吉川英治 「私本太平記」
...「万一の惧れもある...
吉川英治 「私本太平記」
...その惧れは、今も決して解除されていなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...こんどはそれを惧れたこともぼくの記憶に消し難い...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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