...それが農夫らの収穫をほろぼす惧れがあろうと何であろう? それはお前には別なことを意味するのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...逆用される惧れ少なく...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...××××の威信を傷ける惧れがある...
戸坂潤 「社会時評」
...それが日本とどこかの国との戦争へ導きはしないかという惧れからだった...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...己(をのれ)の珠に非ざることを惧れるが故に...
中島敦 「山月記」
...今では先に自分のあのやうな痴想に惧れを抱いて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...さうしないと軽蔑されるやうな惧れを感じたから...
牧野信一 「蝉」
...男惧れて樹に上るとて落した刀が下で開いた獅の口に入って獅たちまち往生した...
南方熊楠 「十二支考」
...殊に昂奮して來ると激越な調子になり度がる田原を危險思想の持主かと惧れる者もあつて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...「この家を出たらどうなるだろう」という不安と惧れに変っている...
山本周五郎 「初蕾」
...親戚間の紛糾は火の手をあげて来る惧れもあった...
横光利一 「旅愁」
...かかる時代には話せば話すほど分らなくなる惧れもある...
吉川英治 「折々の記」
...わけがわからないものになる惧れは充分にある...
吉川英治 「折々の記」
...私のおもひちがひも多からうと惧れられる...
吉川英治 「折々の記」
...むしろ今は一名の兵だに失うことのほうがよほど惧れだ...
吉川英治 「私本太平記」
...裏切り者が続出せぬかという惧れだ」「いや」と...
吉川英治 「私本太平記」
...安逸(あんいつ)すぎる日に馴れることを――討入前の心に変化の来ることを惧れるのだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...曲馬団の解散を惧れて...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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