...上にたたずむ蝶々と斉(ひと)しく...
泉鏡花 「婦系図」
...ルゾン号の甲板にたたずむ人たちの耳を...
海野十三 「海底大陸」
...海地獄の噴煙を遠く松林の中に眺めてしばらく甲板にたたずむであろう...
高浜虚子 「別府温泉」
......
立原道造 「萱草に寄す」
...ドック近くの裏町の門々にたたずむ無気味な浮浪人らの前をいばって通り抜けて川岸へくると護岸に突っ立ったシルクハットのだぶだぶルンペンが下手(へた)な掛け図を棒でたたきながら Die Moriat von Mackie Messer を歌っている...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...二つの決断の間に迷ってたたずむ傾向を持った人がいるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お銀様は故人の軒下にでもたたずむような...
中里介山 「大菩薩峠」
...漕手よはや君の家の窓に燈火(あかり)はつけられ妹はひとり庭にたたずむ漕手よ...
萩原朔太郎 「祈祷」
...私は前栽のかげにたたずむ...
萩原朔太郎 「よき祖母上に」
...アルルの近郊(プロヴァンス)に近い平坦な野原に朦朧とたたずむ橄欖(オリーブ)の矮林(わいりん)のそばを轟々(ごうごう)たる疾駆を続けてゆく...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...暗黒の中にたたずむ気持で...
火野葦平 「花と龍」
...大間違いしなければ、書類を盗んだのはベラ・ギャロウェイにほかなりませんぞ」論法が余りにも見事で説得力があったので、ジェシは黙って、たたずむばかり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...)この夕暮の中にたたずむのは誰でせう...
三好達治 「測量船拾遺」
......
三好達治 「故郷の花」
...沁みわたるように冴えた空白にとらえられて、彼はたたずむ...
山川方夫 「その一年」
...二人が淋しくたたずむ時...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...堂外にたたずむ人のありとも知らぬ容子で...
吉川英治 「三国志」
...嘉治さんは杉本画伯と共に鎧(よろい)の前にたたずむこと久しい...
吉川英治 「随筆 新平家」
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