...自分でも心附かずに其抑揚を真似る様になつた...
石川啄木 「二筋の血」
...婦(をんな)も心附(こゝろづ)いたらしく...
泉鏡太郎 「艶書」
...あの奇病の流行した地区の幾何学的(きかがくてき)中心附近に必ず住んでいるに違いありません...
海野十三 「蠅」
...息する力が弱まったとは心附かず...
外村繁 「夢幻泡影」
...運転手に心附けも与えず...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...少しばかり心附をやりました...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...便所へ立つてもどつた時僕は身體の非常に冷却して居たことを心附いた...
長塚節 「開業醫」
...ここにはちょうど試験の最中で人がおってもいないようなものです」と心附(こころづ)けたが...
新渡戸稲造 「自警録」
...美人と境遇と声音(こわね)――これもこの後心附けなければいけないと思った...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...心変(こころがわり)のした者に……」ハッと心附(こころづい)て...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「今夜は大分御機嫌だが」と昇も心附いたか...
二葉亭四迷 「浮雲」
...今ここで身を退(ひ)けば眉(まゆ)を伸べて喜ぶ者がそこらに沢山あることに心附かんでも無いから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此方の心附を、多いも少ないもあつたものですかよ...
正宗白鳥 「水不足」
...藝の上に種々心附きました事がございます...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これは不義だと心附いた事も...
森鴎外 「栗山大膳」
...著者は四年と刻してあるこの書の内容が二年の事実だということにも心附いていたものと見える...
森鴎外 「渋江抽斎」
...わたくしは初より心附いてゐた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...お前も何も心附いた事はあるまいな...
森鴎外 「魔睡」
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