...まだ物心附かぬうちから東京に育つた……父が長いこと農商務省に技手をしてゐたので……十五の春御茶の水女學校に入るまで...
石川啄木 「鳥影」
...家を建てると云ふ様な、日常生活の範囲内の問題であると、間違ひが直に知れるが、経験で誤りを正す便宜の無い方面の問題であると、固形の論理に捕はれた学者等は、之と全く同様な誤りに陥りながら、少しも心附かず、論理の導く所には決して誤り無しと飽くまでも信じて、臆面なく誤つた学説を唱へる...
丘浅次郎 「固形の論理」
...師匠も初めて心附き...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...却(かえ)って市内の何処(どこ)かに人の心附かない...
谷崎潤一郎 「秘密」
...町の掃除人の妻にやった心附け...
オシップ・ディモフ Ossip Dymoff 森鴎外訳 「襟」
...運転手に心附けも与えず...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...」酒を飲んだり泊ったりして手数をかけたための心附けとしては...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...江戸の人は時代からいえば巴里人よりももっと早くから郊外の佳景に心附いていたのだ...
永井荷風 「夏の町」
...或はさういふ弱點を心附かずに居る者もあるであらう...
長塚節 「記憶のまゝ」
...それに心附いた時は遲かつた...
南部修太郎 「猫又先生」
...母(はゝ)の親心附(おやごゝろづ)けれども何(なん)の事(こと)とも聞分(きゝわけ)ぬと覺(おぼ)しく...
樋口一葉 「うつせみ」
...お心附けが*8白紙幣(しろざつ)一枚とは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その跡を眺(なが)めて文三は呆(あき)れた顔……「この期(ご)を外(はず)しては……」と心附いて起ち上りてはみたが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...軽躁(けいそう)と心附かねばこそ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ふと紙下に墨影あるに心附いた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...著者は四年と刻してあるこの書の内容が二年の事実だということにも心附いていたものと見える...
森鴎外 「渋江抽斎」
...切角(せつかく)の大槻さんの発表に心附かずにゐることになるのである...
森鴎外 「椙原品」
...勿論心附けは辞退せずに受けた...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
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