...葉子はどうも不思議な心持ちで...
有島武郎 「或る女」
...しかしKはそういう心持ちに君をしたのを非常に物足らなく思ったらしく...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...この微妙な羅針盤を見詰めるしみ/″\した心持ちを何に譬へよう...
有島武郎 「幻想」
...土佐絵などによく見る古代女房(こだいにょうぼう)の顔をほんものに見る心持ちがした...
伊藤左千夫 「河口湖」
...直接には決して自分の心持ちを言わない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...お心持ちのいいようにと...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...心持ちは四十近い人のようであった...
田山花袋 「田舎教師」
...そうしてややしばらく痛い腫物(しゅもつ)に触(さわ)るような快(い)い心持ちで男と女の二足の下駄をじっと見つめていた...
近松秋江 「うつり香」
...もしあったらそれは少なくも物理でないといったような心持ちがする...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...なんだかわれわれの「この世」とは別の世界の一角を望むような心持ちがする...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...心持ちを知らすの意である...
新渡戸稲造 「自警録」
...「二人は時々逢つてゐたのか」平次も妙に引入れられるやうな心持ちで問ひ返しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...心持ちは第一義に居ても...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...じれた心持ちを表した...
松永延造 「ラ氏の笛」
...悲しみのなかから勇ましい心持ちが湧いて出るまで...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...夕方には口をきくのが億劫(おっくう)なような心持ちで帰ってくる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかし重大なのはこの時の浴者の心持ちである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...私はT氏を訪ねて行く若い人たちのまじめに道を求める心持ちに...
和辻哲郎 「転向」
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