...しみじみとさびしい心持ちになってしまった...
有島武郎 「或る女」
...葉子はふと自分が木村の手紙を裂いた心持ちを倉地のそれにあてはめてみたりした...
有島武郎 「或る女」
...それから「女らしくいゝ加減な処で考へを止めて置くから他人の心持ちに同感することが出来ないのだ」と云ふやうなこともあなたの感違ひから出てゐるのです...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一月号)」
...自分の女房を寢取られてる現場を見た心持ちも斯うだらうと思へる程...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...田舎(いなか)にいて勉強するのも東京に出て勉強するのも心持ち一つで同じことだ...
田山花袋 「田舎教師」
...これまでにここを歩いた時のような爽快(そうかい)な心持ちはしなくなった...
寺田寅彦 「花物語」
...彼はなんだかひどくさびしい心持ちがした...
寺田寅彦 「野球時代」
...テンポで言えばまずアンダンテのような心持ちである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...淋しい心持ちになった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...手を合わしたいような敬虔な心持ちが起る筈です...
豊島与志雄 「囚われ」
...ふり返って見る心持ちになっていた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...あるものはただ心持ちである...
夏目漱石 「草枕」
...泣きたいような心持ちである家の壁にもたれていた...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そうした敬虔(けいけん)な心持ちは...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...極端に奴隷(どれい)的の心持ちをやしなわれ...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...わたくしは途方に暮れたような心持ちになって...
森鴎外 「高瀬舟」
...あきらめの心持ちで運命に従い得るためには...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
...先生はそこに到着するまでの種々の心持ちを製作の内に現わしている...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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