...一時も早くというような心持ちに人車(じんりき)を命じて...
伊藤左千夫 「廃める」
...よく素姓(すじやう)も心持ちも分つてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私はあとから列車が追いかけて来るような不安な心持ちで...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...私はそれらの記事をもっともと思うと同時にまた当局者の心持ちも思ってみた...
寺田寅彦 「断水の日」
...宿でも変えて気分を新たにしたら学校へ行けるような心持ちになるだろうという...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...「ほんとに御心持ちのいいようにしてあげなくてはいけないよ...
豊島与志雄 「恩人」
...長夜(ちょうや)の灯影(ほかげ)で鞘払(さやばらい)をする時のような心持ちがするものですよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...美に対する愛惜――そうした分明(はっきり)した心持ちを知らなかった時分のことではあるが...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...自分から避ける心持ちも持っていたのである...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...ウラスマルの居宅の方を顧みて詫び入りたい心持ちになつた...
松永延造 「アリア人の孤独」
...初(はじ)めての日からおたがいの心持ちはわかっていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...行くと来(く)とせきとめがたき涙をや絶えぬ清水(しみづ)と人は見るらん自分のこの心持ちはお知りにならないであろうと思うとはかなまれた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「まだ私の心持ちを御理解くださらないのを拝見しますと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...厭(いや)な心持ちが無くなるだろう...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...心持ちの静かさまでが...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
...心持ち青々と苦味走ったところなぞ...
夢野久作 「名娼満月」
...そこにはもはや偏執の心持ちはなく...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...財おほければ必ずその志を失ふ」と言った心持ちを解し得たと信ずる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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