...葉子はしばらくの後にかろうじてその二つの心持ちをまぜ合わせる事ができた...
有島武郎 「或る女」
...ふだん自分の心持ちがだれからも理解されないで...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...今は文夫さんに仕えるような心持ちで...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...君自身の心持ちに...
林不忘 「安重根」
...その灯はどうも心持ちがよくなかった...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...若い店員は心持ち顔を長くしたようであったが...
寺田寅彦 「試験管」
...窓から時々コンフェッチを投げるのがちょうど桜の散るような心持ちがします...
寺田寅彦 「先生への通信」
...羽織の裏にしがみついて人間と背中合わせにぶら下がったままで十分以上も動かないでいたねずみの心持ちがわからない事の一つである...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...こんな心持ちで、わたしは舷檣にひとり倚(よ)りかかっていると、ほとんど私のすぐ下の氷から、夜の静寂の空気を破って、鋭い尖(とが)った叫び声がひびいてきた...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...いい心持ちになる...
夏目漱石 「草枕」
...いい心持ちになって上がってみると...
夏目漱石 「三四郎」
...大人(おとな)ですら注意しないと火傷(やけど)をしたような心持ちがする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...楽しい心持ちで店を後にした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...桃輔、桃輔、いい心持ちだよ、たいへん...
正岡容 「寄席」
...それでもなお無情な人の真の心持ちをもう一度見きわめた上で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」お俊はきよ子の心持ちには触れぬことにした...
室生犀星 「童話」
...品のいい宮様のように鼻筋のとおった人形……それが心持ち眼を伏せて...
夢野久作 「怪夢」
...互いに相手の心持ちを察し合って黙々のうちに理解し合うことを望んでいたように見えた...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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