...せめても幾分の心やりにしようとさえ思った事がある...
芥川龍之介 「鼻」
...それがせめてもの心やりです...
芥川龍之介 「報恩記」
...彼らは生物に対する限りなき心やりのあまり...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...今の私にはそれがせめてもの心やりだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...せめても心やりにしているということは...
太宰治 「断崖の錯覚」
...春よしのお神と若林の心やりで...
徳田秋声 「縮図」
...既にその前年一度医者より病の不治なる事を告げられてからわたしは唯自分だけの心やりとして死ぬまでにどうかして小説は西鶴(さいかく)美文は也有(やゆう)に似たものを一...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...平次の心やりからでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御用聞を外へ誘い出すといった心やりはあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...出來さうもありません」お品は女同士の細かい心やりで一應内儀のお紺にフリかゝりさうな疑ひを解いてやります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弟子の心やりですすめた...
長谷川時雨 「市川九女八」
...こうして泣き悲しむがせめての心やりと...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...切(せ)めてもの心やりにして...
福田英子 「妾の半生涯」
...それがせめての心やり忘れぐさ忘れたいもの山々あれど...
牧野富太郎 「植物一日一題」
......
正岡子規 「墨汁一滴」
...こういう際には電報をやるだけでもいくらかの心やりになるものだ...
正岡子規 「病」
...信長の心やりもそれに劣るものではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...先生の人格や芸術を論ずるのがせめてもの心やりであるように思えたのであった...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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