...モ一度清子をして自分の前に泣かせて見たい様な希望さへも心の底に孕(はら)んだ...
石川啄木 「鳥影」
...心の底からわき上って来る...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...心の底から私の為めを思ってくれる言葉の節々は...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...心の底から愛着していたアトスの地をすてて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...心の底は少しも害せられないでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は心の底の最も苦しい悲しい奥で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...或時は表面に恬淡洒脱(てんたんしゃだつ)を粧(よそお)っているが心の底には絶えず果敢いあきらめを宿している...
永井荷風 「日和下駄」
...唇は叫びつつ心の底に徹し得ぬものがあるならん常にわれかく思い 心沈みし今朝鮮に徴兵制布かるこころ新たにあつき手を挙ぐ...
中野鈴子 「あつき手を挙ぐ」
...人心の底にひそむ不易の本能を殺し得ない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...心の底にいつまでも宿していた...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...そんなことは戦争には避けられぬ茶番(ちゃばん)のようなものだ、と小太郎は口ではいっていたが、心の底では、いつどこで仕返しをされるかわからぬという不安にたえず脅かされているふうで、小田原の町へ現われるときは、いつも何人か手下を連れ、たまさか一人で入谷津へやってくるときは、月のない夜中にかぎっていた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...身の挙動にて教うることは書を読みて教うるよりも深く心の底に染み込むものにて...
福沢諭吉 「家庭習慣の教えを論ず」
...誰かどうにかしてくれんか――喘(あ)えぐようにそう心の底に叫んで...
本庄陸男 「石狩川」
...くたくたに疲れきったその時の私の心の底には...
夢野久作 「暗黒公使」
...お互いの身の上や心の底などお話しあう御縁もなかったでしょうに」「それも所は住吉の浜...
吉川英治 「私本太平記」
...秀吉を繞(めぐ)る女性群としては、松の丸どの、三条の局(つぼね)、加賀の局、また、まだ少しあどけなさ過ぎるが、あの於茶々(おちゃちゃ)だの、於通(おつう)だの、いまやその閨門(けいもん)の園(その)も、色とりどりに、妍(けん)を競(きそ)わんとしているが――その好色なる彼をしていわせても、ほんとの、心の底を、男性の本音(ほんね)としていわせたら、きっと、こう自白するにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...真心の底を御仏(みほとけ)に自首してみる心にはなれぬか」「仏に?」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...心の底から覆えされた心持ちになる...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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