...国民の徹底した自覚により国家は遅くも二十年を目途とし...
石原莞爾 「最終戦争論」
...實際と實感とを破壞徹底した主觀が現じて來ないからでもあらうと思ひ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それに西鶴のやうな徹底した判断を有するには...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...徹底した考を何うしても持つことが出来ない...
田山録弥 「スケツチ」
...わずかにこれだけ読んでも彼がいかにはえ抜きの徹底した自然科学者であるかがわかっておもしろい...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...というのが不決定論者の本当の――最も徹底した――主張であるべきなのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...最も徹底した現実主義であり...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...唯物論を具体的に徹底すると共に弁証法を具体的に徹底したものであることは...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そして彼女がその徹底した理論を本能的に何気なく云ってのけるのを...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...この主義は今迄の経済学と生活法則とを根本から革新する最も徹底した着実の方案で...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...大悟徹底した高僧と似通ったものを有(も)っていた...
中島敦 「光と風と夢」
...真の徹底したる観照本位の芸術が有り得るだろう...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...きょうの日も棒ふり虫よ翌日(あす)も又故郷は蠅(はえ)まで人をさしにけり思うまじ見まじとすれど我家かな一茶は徹底した虚無主義者だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...徹底した自己主義者で...
久生十蘭 「無月物語」
...かくして仏教は諸行無常の自然的な感覚を諸行無常の徹底した智慧にまで徹底自覚せしめようとするのである...
三木清 「親鸞」
...極度に徹底した正義観念――もしくは病的に近い潔癖に禍(わざわい)された御蔭で...
夢野久作 「近世快人伝」
...寧(むし)ろ徹底した治療法というべきでしょう」私は笑いも泣きも出来ない気持ちになった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...大悟徹底した現時の禅僧に劣るとも思わない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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