...芭蕉扇を手にして徘徊するを見る...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...洛中(らくちゅう)に徘徊する盗人の中でも...
芥川龍之介 「藪の中」
...西洋諸国の各地に徘徊する幽霊の絵姿など...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...また草鞋ばき赤毛布で上野公園や愛宕山あたりを徘徊するものもあるので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それでも中の植半から大倉氏の別荘のあたりを徘徊する土手の人々は...
谷崎潤一郎 「幇間」
...アメリカ人が上陸徘徊するといふ次第で...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...この地上を徘徊するのである...
外村繁 「澪標」
...かかる者の徘徊するのはまず吉原であるから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...わたくしが折々小石川の門巷を徘徊する鳥さしの姿を目にした時は...
永井荷風 「巷の声」
...犬殺しや猫の皮剥ぎよりも更に残忍なる徒輩が徘徊するのを見ても...
永井荷風 「巷の声」
...醉うて巷路に徘徊するもの...
萩原朔太郎 「氷島」
...白い衣服の鮮人が二つ三つ其のあたりを徘徊する荒凉寂寥たる此の景色が所謂温泉場と思へようか...
濱田耕作 「温泉雜記」
...あてもなく市中を徘徊するようになった...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...予始めて渡英し王宮辺を徘徊すると...
南方熊楠 「十二支考」
...彼等は徘徊する骸骨であつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...徘徊する義勇兵の眼の色が輝き出した...
横光利一 「上海」
...どの路上にも徘徊する多数の遊女が代表して居る様に一寸(ちよつと)思はれるけれど...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...そして忌まれた禁断の書物の中を徘徊する古代の神話が混じり合って生まれた一つのごった煮だったと云う方がいい...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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