...こちらは得たり賢しと鼻を一ぱいににやつきながら...
芥川龍之介 「竜」
...彼は得たり賢しと彼女に随って出て行った...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...得たり賢しと二人は入って来たものだった...
徳田秋声 「仮装人物」
...得たり賢しとそれを吹聴(ふいちょう)する...
中里介山 「大菩薩峠」
...得たり賢し――多年...
中里介山 「大菩薩峠」
...得たり賢しと自分たちの稽古をやめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...得たり賢しというみえで...
中里介山 「大菩薩峠」
...先方が得たり賢しと逆襲でもして来ようものなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...その怪しい奴と鉢合せをするかも知れない――得たり賢しと米友が...
中里介山 「大菩薩峠」
...痛烈に真実を発きたてるような書物でも現われると――得たり賢しと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...番犬が得たり賢しとその美味(おいし)い麺麭菓子をぱつくりくはへては...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...此方(こっち)は得たり賢し...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...得たり賢し善は急げと...
南方熊楠 「十二支考」
...ああそう」得たり賢しと彼は立った...
山本周五郎 「思い違い物語」
...得たり賢しと部下を八方に散らしたのである...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...得たり賢しとさっそく戦争劇に取りかかり...
山本笑月 「明治世相百話」
...私は得たり賢しで勉強をやめて此家(ここ)に来ました」「……で……その鼓をお打ちになりましたか」と私は胸を躍らしてきいた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...――長崎以来、雪女の女中弟子(でし)になっていた玉枝が、羅門へ仔細(しさい)を通じたので、悪の首領たる其方(そのほう)は、得たり賢しと、善人の郁次郎を、誰が目にも、すべての下手人であるように仕組んで、まず第一に、雪女を殺した」「待てッ、江漢」羅門は、かつて彼が吐いたことのない呶号(どごう)で罵(ののし)った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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