...ただその駕籠を舁(かつ)いで来たらしい二三の人足の影が見えるばかりである...
岩本素白 「寺町」
...おぼろな人影が見えるばかりで...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...大陸の影が見える...
太宰治 「佐渡」
...その人形や塗り物の菓子器の彼方(むこう)にいろいろな男の影が見えるような気がした...
近松秋江 「黒髪」
...温室の白塗りがキラキラするようでその前に二三人ふところ手をして窓から中をのぞく人影が見えるばかり...
寺田寅彦 「どんぐり」
...海を眺めて目指す船の影が見えるか見えないかという当りをつけることが毎日の日課ではありますけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...真丸(まんまる)な顔の底に笑の影が見える...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...修道僧の面影が見えるんだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...灯影が見えるだけだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...性格にはなお藝術品たる面影が見える...
柳宗悦 「工藝の道」
...コンナ素晴らしい幻影が見えるのは...
夢野久作 「冥土行進曲」
...上に人影が見えるのですから...
吉川英治 「江戸三国志」
...振顧(ふりかえ)ると影が見える――すぐ一曲り上の道に...
吉川英治 「江戸三国志」
...怪しげな人影が見える」「オオ曲者(くせもの)」と...
吉川英治 「江戸三国志」
...こなたへ馳けてくる人影が見える...
吉川英治 「三国志」
...火事装束の人影が見えるのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ふたりの子供の影が見える...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...六名の影が見えるに過ぎなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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