...人間が絶対的幸福を感じることは極めて稀だと思う...
石川欣一 「可愛い山」
...先祖代々菩提とぶらふ水仙の花酔へばけふもあんたの事(緑平さんに)・うまい手品も寒い寒い風正月二日の金峰山も晴れてきたお正月の熊本を見おろす・もう死ぬる声の捨猫をさがす自動車も輪飾かざつて走る持てるものみんな持つて歩いてゐる(老遍路さん)よい月の葉ぼたんのよさ追加二句・訪ねる人もゐない街のぬかるみ闇をつらぬいて自動車自動車一月三日うらゝか、幸福を感じる日、生きてゐるよろこび、死なゝいよろこび...
種田山頭火 「行乞記」
...生きてゐることの幸福を感じる...
種田山頭火 「其中日記」
...こわしてはまた建てている時にいちばん幸福を感じるようになって来た...
寺田寅彦 「球根」
...音を立てて食うことに異常な幸福を感じる...
寺田寅彦 「鑢屑」
...何となくつつましい幸福を感じる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...神様がほんの少しばかりそばへ寄って来たような温い幸福を感じる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...何とないあたゝかな幸福を感じるのであつた...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...僕は異常な幸福を感じる...
堀辰雄 「不器用な天使」
...彼女の女として幸福を感じる瞬間は...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...ほかの望みも起こさずに待っていてくだすったのだから私は幸福を感じる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一本のよき生涯の根を遺すやうな幸福を感じるのであらう...
室生犀星 「愛の詩集」
...お蔭で幸福を感じるのは僕たちですが...
横光利一 「上海」
...またと得られそうもない幸福を感じる時間になった...
横光利一 「夜の靴」
...何の人間らしい生命の光や幸福を感じる深さがあろう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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