...ナイフの刃をこの溶液に浸すと...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...その重くるしさうな水にくれなゐを浸すかと思へば...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...田の畔を浸すまでに満ち溢れてゐました...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...道路は深くして腰を浸すべし...
関寛 「関牧塲創業記事」
...或は畑の溝にて深き所ありて股を浸すあり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...岸辺の水がいくらばかり多く草を浸すようになったとかいうような事実は決して皆無とは申されませんが...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...写真乾板の感光膜をガラスからはがすために特殊の薬液に浸すと膜が伸張して著しいしわができるのであるが...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...それとともに展(ひら)けゆく柔らかな楽句の中に身を浸すことは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...八畳の部屋一パイに浸す血潮の中に虚空(こくう)を掴(つか)んで死んでいたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八疊の部屋一パイに浸す血潮の中に虚空(こくう)を掴んで死んでゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...川添ひの芒と葦の薄月夜小桶はこびぬ鮎浸すとて渋谷時代によく行かれたのであらうが玉川の歌が相当作られてゐて之もその一つである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...涙はとめどもなく私の双つの眼を浸すのでした...
水野仙子 「道」
...水を飲むに鼻を深く浸す...
南方熊楠 「十二支考」
...肥えたる田畠を浸すがごとく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水に浸すこと四五日の後...
柳田国男 「木綿以前の事」
...なるだけ首を湯に浸すようにと空を見上げたり...
横光利一 「馬車」
...足を浸すと、ぬるい湯が黄色い繊毛と共に纏わり、硫黄の香が漂う...
若杉鳥子 「浅間山麓」
...隊長の號令で初めて湯の中へ全身を浸すのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索