...それで疑問は悉く融(と)け去りて歓喜の中に心を浸すに至るのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...池の中へ桁網に詰めたマベ貝を浸すと...
大阪圭吉 「死の快走船」
...田の畔を浸すまでに満ち溢れてゐました...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
......
田中貢太郎 「愛卿伝」
...それにどっぷりおはぐろ筆を浸す...
寺田寅彦 「自由画稿」
...楮(かぞ)を浸すために盈々(なみなみ)と湛(たた)えられた水が生暖(なまあたた)かくぬるんでいた...
徳田秋声 「あらくれ」
...食べられるようにするため二十四時間水中に浸すのです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...即ち牛の血液に稲種を浸すことで...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...胸まで浸す奔流の中に...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...半蔵が風呂桶に全身を浸すと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八疊の部屋一パイに浸す血潮の中に虚空(こくう)を掴んで死んでゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...川添ひの芒と葦の薄月夜小桶はこびぬ鮎浸すとて渋谷時代によく行かれたのであらうが玉川の歌が相当作られてゐて之もその一つである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...傷心を青葉若葉に浸す事になつた時の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...十五日の夜満潮が波戸場の岸を浸す頃を見計らつて...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...光沢のある鶏卵を浸すと...
松永延造 「職工と微笑」
...肥えたる田畠を浸すがごとく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水に浸すこと四五日の後...
柳田国男 「木綿以前の事」
...隊長の号令で初めて湯の中へ全身を浸すのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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