...一年半ばかり交際を絶つてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...クロがフランスのクレボーの獄にはいって二年半あまりを経て...
大杉栄 「獄中消息」
...足かけ四年と云ふけれども正味は二年半ほどであるし...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...ついにバーグレーヴ夫人は二年半も彼女に逢わなかった...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...蓋(けだ)し松陰が、自(みずか)ら松下村塾に直接の関係を有したるは、僅かに安政三年の七月より、安政五年の十二月までにして、即ちその歳月は、二年半に過ぎず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それから此(この)田舎へ引込んでから約一年半を過した私の心は自然に『土』に愛着を持つやうになつた薄暮(たそがれ)の気のひし/\とせまつてくる小径に...
中沢臨川 「愛は、力は土より」
...僕は戰地から歸つた時はどこかで病院を開くといふ大志を懷いて居たのだがそれが僅か一年半でこんな間に合せの醫院に燻るやうに成つてしまつた...
長塚節 「開業醫」
...昭和十七年の暮に原稿を渡してから正味六年半かかったわけである...
中谷宇吉郎 「二つの序文」
...でも一年半も前の事ですから」音吉は絶望的に淋しい笑ひを浮べるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丸一年半という重く苦しかった時を経て...
宮本百合子 「ある回想から」
...あるいは十三年度の一年半...
宮本百合子 「ある回想から」
...咲枝の兄の俊夫が(明治生命につとめている)一年半ぶりでこの間無事にかえりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一年半年で葬られるかゞ問題である...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...そこに私の父親が一年半ばかり神主をしていたことがある...
柳田国男 「故郷七十年」
...そのため、館の大家族形態は、膨脹(ぼうちょう)するし、郷民は殖える一方であったが、急開拓の火田法(かでんほう)なども用いて、およそ二年半、死にもの狂いに、結束して働いた...
吉川英治 「平の将門」
...何しろぼくが十四歳になる前の一年半か一年そこそこの間に...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...前号の終りに以後一年半ほどの事を...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...だから大村での一年半はその最後の活動期なのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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