...彼は続いて去年の暮れのことを思い出した...
魯迅 井上紅梅訳 「端午節」
...空襲でね」終戦の年の暮れ...
梅崎春生 「狂い凧」
...その年の暮れ、三千円というものを費(つか)って新妻を持った...
海野十三 「幸運の黒子」
...ずいぶん久しぶりに開かれた一昨年の暮れのベルリン大会なぞも...
大杉栄 「日本脱出記」
...その瓢水翁が、ある年の暮れ、風邪(かぜ)をひいてひき籠(こも)っていたことがありました...
高神覚昇 「般若心経講義」
...昨年の暮れも棚田夫婦は半年も滞在していたと言うのです...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...一九二八年の暮れだった...
谷譲次 「踊る地平線」
...三たびこのさびしい田舎(いなか)に寒い西風の吹き荒れる年の暮れが来た...
田山花袋 「田舎教師」
...去年の暮れに病気して以来は...
寺田寅彦 「自画像」
...西南戦争に出征していた父が戦乱平定ののち家に帰ったその年の暮れに私が生まれた...
寺田寅彦 「蓄音機」
...年の暮れに余分な銭のあったのをヴィクトロラの中でいちばん安いのにかえて針も三角の竹針を用いる事にした...
寺田寅彦 「蓄音機」
...年の暮れを一種悲愴なものと感じている...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...年の暮れ、この頃山の宿にいた馬楽のところへ行ったら「加藤清正蔚山に籠る」と書いてくれと言う...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...年の暮れには不用になつた...
正宗白鳥 「避病院」
...これらの作品は一九二七年の暮れ近くまでの間にかかれたものである...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...その年の暮れの押しつまったころに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遂に年の暮れるまで二度と...
吉川英治 「新書太閤記」
...その年の暮れには懐奘が師として学人を接化することを許されている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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