...さうしてその滑べり方の平滑なることを基礎として「自己肯定」の信仰を築き上げるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...平滑な水の面は油を流したやうにのんびりとして沖の方はたゞ縹渺と白く煙つてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...しかし紙の材料をもっと精選し、もっとよくこなし、もういっそうよく洗濯して、純白な平滑な、光沢があって堅実な紙に仕上げる事は出来るはずである...
寺田寅彦 「浅草紙」
...これは山腹に露出した平滑な岩盤が適当な場所から発する音波を反響させるのだという事は今日では小学児童にでもわかる事である...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...あらゆる現象は出来るだけ簡単な数式や平滑な曲線によって代表されようとした...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...歌仙でもあまり美しい上品なそして句調の平滑な句が続くと...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...ただ一面に平滑な...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...しかしそれは平滑な面上を層流の風が吹く場合が詳しくわかっているだけで...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...その偏倚が消えて平滑な曲線が得られはしないかというのは...
中谷宇吉郎 「鼠の湯治」
...それを平滑な曲線でつなげばよいことになる...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...ふぐり玉の表は靱(つよ)く平滑なる白色の膜にして...
久生十蘭 「玉取物語」
...殻片の両縁には皺のある(始めは平滑なれど)豌豆大の大粒種子が一二顆づゝ着いてゐるが...
牧野富太郎 「風に飜へる梧桐の実」
...毛が無くて全く平滑なものがツバキ系統である...
牧野富太郎 「植物記」
...されば平滑な硝子(ガラス)板を蛇這い得ず...
南方熊楠 「十二支考」
...彼が生路は概(おほむ)ね平滑なりしに...
森鴎外 「舞姫」
...彼が生路は概ね平滑なりしに...
森鴎外 「舞姫」
...平滑な表面を持ち...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...極めて平滑な川床の岩の上を...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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