...差し上げる手紙を書く料簡(りょうけん)もなく...
伊藤左千夫 「春の潮」
...この材を差し上げることにしまして...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...危く水中に倒れさうになつてゆつくりした滑稽な身振りでもつて片手に竿を片手に追鮎箱を高く差し上げる...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...名刺を差し上げるから...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...怖ろしい勢ひで両手を高く差し上げると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...しかしそんな手紙をわざわざ差し上げるのも何だから...
堀辰雄 「楡の家」
...言い値の四分の一で差し上げることにいたしましょう...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...帝へは「私の所にも古い絵はたくさんございますから差し上げることにいたしましょう」と奏して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これを皆陛下へ差し上げることにして公然の席で勝負を決めるほうが興味のあってよいことであると源氏がまず言い出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「西の渡殿のほうから参って差し上げるように」とお命じになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人生の無常に直面されたかたがたを宗教的な気持ちで慰めて差し上げる義務があるように思いましてお交際(つきあい)を始めたのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...例の宵(よい)の仏前のお勤めのために手水(ちょうず)を差し上げる役にあたった中将の君の扇に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「人にけおされるような宮仕えよりは兵部卿の宮などにこそ自信のある娘は差し上げるのがいいと私は思う...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...できのよろしい子供たちだけを皆お邸(やしき)へ差し上げることにしましょうということでした」その言葉どおりに奇妙な親戚(しんせき)関係と人には見られることであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「お奉行様にぢきに差し上げる書付(かきつけ)があるのだな...
森鴎外 「大塩平八郎」
...何でもないんです……今夜十二時迄僕の云う通りになるのです……御承知なら唯今十円差し上げます……成功すれば百円差し上げるという証文を添えて……どうです……徳市はすっかり酔ってしまった...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...鼎(かなえ)を差し上げるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おごそかに両手を上に差し上げる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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