...この手紙はあなたに差し上げる最後のものかと思われます...
有島武郎 「或る女」
...成墾引継ぎのうえは全地積の三分の一をお礼としてあなたのほうに差し上げることになってるのですが……それがここに認めてある百二十七町四段歩なにがし……これだけの坪敷になるのだが...
有島武郎 「親子」
...今晩は別に先生に差し上げるものもなかったからと申し上げた処...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...月々一円五十銭を小遣いに差し上げることに師匠に話しますと...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いくらでもおいしいごちそうを差し上げるのに...
太宰治 「饗応夫人」
...じいさんに差し上げる為に...
太宰治 「令嬢アユ」
...名刺を差し上げるから...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...いますがただかりにそう思って差し上げるまでの事であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...……」シェクスピアM警視総監閣下日頃一面識も無き閣下に突然斯様(このよう)な無礼な手紙を差し上げる段何卒(なにとぞ)お許し下さい...
西尾正 「陳情書」
...身上を半分差し上げることになつてをりました」「?」大きい身上を二人の娘へ半分づつ分けてやるといふことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怖ろしい勢ひで両手を高く差し上げると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「妙なものを差し上げるようですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...仰せはこうこうと書いて差し上げるのも失礼ですし」と言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮へもそのようにして差し上げると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただこのお手紙は人づてでなく差し上げるようにと仰せつけられて来たのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「お奉行様にぢきに差し上げる書付(かきつけ)があるのだな...
森鴎外 「大塩平八郎」
...お客様のお鍋から温いものを取り分けて差し上げる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...何でもないんです……今夜十二時迄僕の云う通りになるのです……御承知なら唯今十円差し上げます……成功すれば百円差し上げるという証文を添えて……どうです……徳市はすっかり酔ってしまった...
夢野久作 「黒白ストーリー」
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