...差し上げる手紙を書く料簡(りょうけん)もなく...
伊藤左千夫 「春の潮」
...この材を差し上げることにしまして...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...狎書(こうしょ)を差し上げる次第です...
太宰治 「虚構の春」
...一つ差し上げる事にしている...
太宰治 「作家の手帖」
...「差し上げるなんて威張(いば)った口の利(き)ける境遇ではありません...
夏目漱石 「こころ」
...……」シェクスピアM警視総監閣下日頃一面識も無き閣下に突然斯様(このよう)な無礼な手紙を差し上げる段何卒(なにとぞ)お許し下さい...
西尾正 「陳情書」
...――いまさらにいかなる駒かなつくべきすさめぬ草とのがれにし身を私は殿には返事を差し上げる代りに...
堀辰雄 「ほととぎす」
...言い値の四分の一で差し上げることにいたしましょう...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...左手で高く差し上げると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...「妙なものを差し上げるようですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...帝へは「私の所にも古い絵はたくさんございますから差し上げることにいたしましょう」と奏して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これを皆陛下へ差し上げることにして公然の席で勝負を決めるほうが興味のあってよいことであると源氏がまず言い出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そむきにしこの世に残る心こそ入る山みちの絆(ほだし)なりけれ親の心の闇(やみ)を隠そうともしませんでこの手紙を差し上げるのもはばかり多く思われます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それ以後たびたびお手紙を差し上げるようになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...新しいおねまきと更えて差し上げる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...死にたくても死ねないようにして差し上げるって申しましたこと……おわかりになりまして?……」「……ド……毒婦ッ……」青年はいつの間にか上唇を噛み破っていた...
夢野久作 「女坑主」
...自分の第一番目の妹濃紅(こべに)姫をお后に差し上げるよう...
夢野久作 「白髪小僧」
...鼎(かなえ)を差し上げるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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