...人の前に私を私以上に立派に見せようとする虚妄(きょもう)な心は有り余るほど持っていたけれども...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...有り余るなやみを胸に抱いて禅師の教えを乞いに参じたところ...
上村松園 「芸術三昧即信仰」
...仕事をするだフウが悪うて………米の有り余る豊年に百姓の納屋はがらん洞だ出来がよい...
榎南謙一 「農村から」
...亜米利加には猶太人の好きな金は有り余る程あるし...
薄田泣菫 「茶話」
...壺(つぼ)のやうに小さな茶室に有り余るほどゆつたりとした余裕(ゆとり)と沈静(おちつき)とを与へ...
薄田泣菫 「侘助椿」
...その目的のためには有り余る秋本の財産の少し減るぐらいは...
徳田秋声 「仮装人物」
...なるほどと頷(うなず)かれるに足るべき先生一流の常識的の説明が有り余るに相違ないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし日本のように有り余る水をふんだんに棄てている国では...
中谷宇吉郎 「温泉2」
...即ち日光は有り余るほどある...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...有り余るアメリカの電力とても...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...愛したる二人の間に有り余る情(じょう)を挙(あ)げて...
夏目漱石 「野分」
...有り余る金を費(つか)い減らすような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もし海軍のために備えられた特に豌豆(えんどう)の有り余る貯蔵が売りに出されなかったならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...待っている宝の有り余る数々は...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...有り余る中(なか)で餓えている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...硫黄も日本には有り余るほどあるのだが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...かよわき身には、有り余る、幸(さち)も重荷となるものを、思ひやりなき運命よ情(なさけ)の過ぎた運命よ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...一方で有り余るほど有(も)っているのに...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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