...議長閣下へ差しだしてしまいたいくらいでございます...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...とにかくこれで俥に乗って…」申訳なさそうな顔をして三円差しだした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私はグラスをカウンタア・ボックスの方へぐっと差しだした...
太宰治 「断崖の錯覚」
...「これを」と云って差しだしたが...
田中貢太郎 「海坊主」
...やがて紅(あか)い唇を差しだしてそれにつけた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...云って彼は女の差しだした指環を受けとった...
田中貢太郎 「指環」
...艫から差しだしている手へ佐倉屋の襟をつかませたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...といって五十銭玉をひとつ差しだした...
久生十蘭 「金狼」
...おれに署名をさせようとして書類を差しだしやあがつた時だ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...すッと差しだした...
本庄陸男 「石狩川」
...高倉は干し飯を掌(てのひら)にのせて彼の口もとに差しだした...
本庄陸男 「石狩川」
...「何て……何てこったろうほんとに」シットリと湿(しっ)けた枝差しだしている傍らの柘榴の股になっているところへのせて置いたお線香二本...
正岡容 「小説 圓朝」
...若女形(わかおやま)の方へ差しだした...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...当時依頼主が謝礼として差しだしたのは金七円...
山本笑月 「明治世相百話」
...感銘のあまり二品のうちの剣のほうを差しだして...
吉川英治 「三国志」
...彼のまえに差しだした...
吉川英治 「三国志」
...西国大名と呼応して屈強な立場――捨ておいては一大事である」すぐ意見を書いて城代酒井侯(さかいこう)へ差しだした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...とどのつまり手を差しだした...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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